札幌ゲーム産業の未来を切り開くイベント「Sapporo Game Camp 2025」開催報告

Sapporo Game Camp 2025 開催報告

2025年10月17日から19日まで、道内最大級のゲームイベント「Sapporo Game Camp 2025」（SGC2025）が札幌市で開催されました。このイベントは、札幌市に拠点を置くゲーム企業と連携し、ゲームクリエイターの育成およびデジタルエンタテインメントの振興を目的としています。実行委員会の委員長である瀬川隆哉氏（株式会社セガ札幌スタジオ）が率いる下、今年で4年目を迎えたこのイベントは大盛況のうちに終わりました。

来場者数は総勢約1,900名で、運営協力企業として参加したのは札幌市内にある15社。メインプログラムの一つである「Game Jam」には、約160名のプロスタッフや学生が参加しました。これは国内最大級の規模であり、参加者同士の交流や技術の習得の場となりました。

トークセッションと基調講演

SGC2025は初日にトークセッション「プロが語る、今までとこれから」を開催し、札幌で活躍するゲームクリエイターたちが経験や知識を共有。約1,400名の学生たちに向けて、就職活動やゲーム開発の実情についてのアドバイスが行われました。そして、基調講演では「ロックマン」シリーズの生みの親である稲船敬二氏が特別ゲストとして登壇し、ゲーム業界で成功するための心構えについて熱く語りました。この一夜限りのスペシャルトークは、参加者にとって貴重な学びの場となりました。

Game Jam: 創造力を試す挑戦

SGC2025のメインプログラムであるGame Jamでは、参加者が「カクチョウ」をテーマに即席チームを組んでゲームを制作しました。わずか2日間という限られた時間で、各チームは個性豊かな20作品を完成させました。この経験は、参加者にとって実践的な技術を学ぶ貴重な機会となり、自信を深める場ともなったようです。

ぷよぷよやソニックランブルを用いたプログラム

2日目には、セガの人気アクションパズルゲーム『ぷよぷよ』を使用したプログラミング講座が開催され、小学生から高校生まで約50名が参加しました。公認プロプレイヤーであるぴぽにあ選手が指導し、参加者たちはゲームのソースコードを通じてプログラミングの基礎を学びました。また、同日には、来たる2025年11月に配信予定のモバイル/PC向けパーティロワイヤルゲーム「ソニックランブル」を使用したeスポーツ大会も実施されました。

初めてのCG講座でデザインの基礎を習得

イベントの最終日には、3DCGデザインの入門講座が行われ、小学1年生から高校生までの約70名が参加。講座では「ゴースト」のモデルを使用してのアイテム作成やキャラクターのサイズ調整など、具体的な作業を通じて3Dモデリングの基礎を体験しました。

企業ブースでゲーム業界と直接接触

開催初日には、業界の人々と直接対話できる「企業ブース」が設けられ、10社のゲーム関連企業が出展しました。企業紹介やポートフォリオレビュー、就職相談が行われ、参加者にとっては希少なネットワーキング機会となりました。

参加者の反応

イベント参加者からは、「さまざまなバックグラウンドを持つ仲間たちとゲーム制作に挑戦でき、とても新鮮だった」という声や、「プロの方と直接話せた経験がとても有意義だった」とのコメントがありました。参加者たちは、この貴重な経験を通じて、多くのことを学び、今後のキャリアに繋げていくことでしょう。

札幌のゲーム産業の展望

札幌市は、ゲーム開発やCGアニメ制作など、約70社のコンテンツ関連企業が集積する「ゲームのまち」として知られています。今後も新たな企業が進出し、2025年には国際的なeスポーツ大会も予定されています。Sapporo Game Campはこれからも、札幌のゲームクリエイターを育成し、エンタテインメント分野の振興に寄与していくことでしょう。