生成AI導入拡大の背景と最新の調査結果
株式会社エクサウィザーズの関連会社、Exa Enterprise AIが実施した「生成AIの利用実態調査」では、生成AIの全社導入率が約6割に達し、データ連携技術であるRAGの取り組みも5割以上に達しました。これは、生成AIの利用が企業内で本格化していることを示しています。
調査の概要
本調査は、2023年4月から継続的に行われており、今回で5回目の実施となります。実施日は2024年11月28日および12月9日で、262社310人の回答を得ました。調査は、生成AIの導入状況や利用目的、課題についての情報を集め、企業内の生成AI活用の実態を探ることを目的としています。
全社導入の進展
調査結果によると、全社的な生成AI導入が約6割に達しており、社員が「8割程度」生成AIを利用しているとの回答も2割に上昇しました。これは前回調査よりも大幅に増加しており、企業が生成AIを業務の一部として明確に取り入れ始めていることを物語っています。
RAGの活用状況
RAG(Retrieval Augmented Generation)は、顧客独自のデータを生成AIで加工・分析できる機能であり、最近注目が集まっています。調査結果では、RAGを「すでに業務で活用している」という企業が2割を超え、「取組中」の企業も全体の5割以上に上りました。これにより、生成AIの活用が組織全体で広がりを見せていることが分かります。
個人の活用レベルの向上
また、個人の業務における生成AI活用レベルも向上しており、日常的に利用する「レベル5」の回答が約5割に達しました。これは、企業内での生成AI利用が進む中で、個人の利用も一般化してきたことを示しています。
新技術への関心
調査では、AIエージェントという新しいタイプの技術にも関心が集まっています。自律的に稼働するAIエージェントに「関心あり」と回答した企業は約5割を超え、特に生成AIの利用レベルが高い企業ではその興味が際立っています。AIエージェントは、設定した目標に対して自ら考え、動く能力が期待されており、今後の導入が進むことが予想されます。
調査に関する詳細
今回の調査でも、生成AIの利用方法や抱える課題、活用推進のための施策について詳細に聞き取りを行っています。調査結果の詳細は、公式サイトからダウンロードできるレポートで確認することができます。
今後の展望
Exa Enterprise AIの代表取締役である大植択真氏は、生成AIの業務利用レベルや組織内の利用割合が確実に向上していることに喜びを示し、さらなる企業向け生成AIサービスの充実を進めていく意向を明らかにしました。また、RAG技術の普及を目指し、無料提供を行うことで企業の導入を促進していくとのことです。
生成AIの進展は目覚ましく、今後も様々な技術が導入されることで企業の生産性向上につながると考えられています。今後の成果や動向にも注目です。
セミナーのお知らせ
2024年1月20日には、生成AIに関するセミナーも予定されています。このセミナーでは、生成AIの最新の利用実態やトレンド予測について詳しく解説される予定ですので、興味のある方は申し込みをお勧めします。