テンセントの中国攻略法
2018-04-20 16:59:12
中国市場攻略のカギを握るテンセント、観光ビジネスでの成功を引き出す手法を披露
4月19日、テンセントインターナショナル・ビジネス・グループ(テンセントIBG)によるセミナー「China Internet Day」が行われ、中国市場へのアプローチが紹介されました。登壇したのは、テンセントIBGのシニアディレクターBenny Ho氏とジャパンビジネスマネージャーの中島治也氏。彼らは、中国のECやインターネット業界の急成長、またテンセントが提供するWeChatの活用方法について深く掘り下げました。
中国は現在、10億を超えるアクティブユーザーを持つ巨大消費者市場であり、特に訪日中国人観光客が日本経済に大きな影響を与えています。2007年には約94万人だった訪日中国人観光客は、2017年には740万人に達し、昨年の2900万人の訪日外国人のうち、約4分の1が中国人観光客だったという実績が示されています。その平均消費額は23万円を越え、後ほとんどが買い物に費やされています。
Benny Ho氏は、このような中国人観光客の消費意欲や日本に対する興味は今後ますます高まるとし、日本企業はこの絶好の機会を掴むべきだと強調しました。また、テンセントが展開するクロスボーダー(国境を越える)マーケティングや広告プロダクトを活用することで、中国市場に有効にアプローチできる方法についても述べました。
過去8年間、テンセントは日本をはじめとする人気訪問地での広告ソリューションを提供してきました。特に、中国国内ではWeChatやQQなどのデジタルプラットフォームが高い人気を誇り、日本企業がこの生態系を利用することで、中国人観光客にリーチしていく手法が提案されました。
ニーズの高い小売業や宿泊施設、飲食業界など、日本におけるテンセントIBGのソリューションは特に中国人観光客の関心を引く分野に焦点を当てています。テンセントは、ブランドが中国人消費者の目に留まるよう支援するため、効果的な広告プロダクトと消費者の行動データを活用します。
セミナーでは、テンセントIBGの他にもDACやJD.com、Dianpingなどの企業が参加し、長期的な消費者との関係構築についての意見が交わされました。特に本間充氏(電通マクロミルインサイト)は、中国市場におけるデジタル戦略の重要性を指摘し、訪日中国人観光客をターゲットにしたマーケティング活動が必要だと提言しました。
また、中島氏は、テンセントの膨大なデータとテクノロジーを活用し、消費者の購買行動を分析することで効果的なマーケティング戦略を構築する重要性を強調しました。テンセントのツールを使用することで、日本企業は中国市場での成功を目指せると述べました。
このイベントを通じて、日本企業は中国のインターネット事情や消費者の傾向を理解し、新たなクロスボーダーソリューションを模索する良い機会を得たことでしょう。今後もこのような取り組みが、日本企業の成長に寄与することが期待されます。
会社情報
- 会社名
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Tencent Japan合同会社
- 住所
- 東京都港区六本木一丁目4-5アークヒルズサウスタワー 3F
- 電話番号
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