九州の色と文化に触れる体感型イベント『九州糸博』が福岡で初開催

福岡市の大丸福岡天神店で開催される『九州糸博』は、九州の豊かな自然と独自の染織文化を楽しむ体感型イベントです。九州は古来より、様々な染織技術が継承されてきた地域であり、各県にはそれぞれ特色ある伝統工芸が存在します。このイベントでは、糸や布の温もり、染織の美しさ、そしてものづくりの愛を体験しながら、九州の伝統工芸の魅力を再発見することができます。

九州各地から集まる染織の名工たち

久留米絣の魅力

13の染織会社が集まり、各社の技術を見せています。例えば、福岡県の『坂田織物』は久留米絣の製作から販売までを手掛け、地域の人々や文化を大切にしています。また、約160年の歴史を持つ『丸亀絣織物』も、伝統的な手仕事による絣製品を製作。地元の風景に溶け込んだ美しい模様が特徴です。さらに『池田絣工房』は、手織りにこだわり、機械では出せない独特の風合いを追求。職人たちの一針一針が、伝統を守りつつ新たな魅力を生み出しています。

草木染と藍染

一方、佐賀県の『草木染工房よもぎ』では、自然の草木を使用した染色技法を実演。麻や綿を染めることで、環境に優しい製品を提供しています。また、長崎の『アイアカネ工房』は四季折々の植物を使い、自然を感じる染色作業を行っています。

刺し子と琉球紅型

大分県の『工房のむら』では、自然素材を生かした刺し子や裂織を体験できます。沖縄の『福ん黄』では、伝統的な紅型に基づいた様々なデザインが彩られ、訪れる人々を楽しませています。

薩摩絣と鍋島緞通

宮崎県の『東郷織物』は、薩摩絣の製造を手掛け、その伝統技術を大切にしています。さらに、佐賀県伝統の『鍋島緞通』を製作する『織ものがたり』は、実演を通じてその魅力を伝えています。

ワークショップでの体験

この体感型イベントでは、初心者から参加できる数多くのワークショップも用意されています。例えば、久留米絣を使った本革のワークショップや大島紬の機織り体験など、多岐に渡るワークショップが日替わりで開催されます。子供から大人まで楽しめる内容が魅力となっており、糸や布の奥深い世界を再発見する絶好の機会です。