ベトナム最大手不動産デベロッパーによる大規模タウンシップ開発に4社が参画
野村不動産株式会社、株式会社海外交通・都市開発事業支援機構(JOIN)、東神開発株式会社、大成建設株式会社の4社は、ベトナムのハイフォン特別市で、同国最大手の不動産デベロッパーであるVinhomes社が推進する「Vu Yenプロジェクト(Royal Island)」に参画することを発表しました。
本プロジェクトは、約870haの敷地に約8,300戸の住宅や商業施設などを整備する大規模な都市開発事業です。4社は、プロジェクトのうち約23.9haの敷地に1,550戸の住宅等を整備する大規模都市開発事業に参画し、住宅開発事業の知見を活かした商品企画や施工品質管理を行います。
自然との調和をテーマにした街づくり
本事業では、世界的に著名な建築家である隈研吾氏が設計を担当しています。隈研吾氏は、川に囲まれた島のロケーションを活かし、「自然との調和」をテーマにした商品設計を行いました。
ハイフォン特別市の発展を牽引するプロジェクト
ハイフォン特別市は、ベトナム北東部の海沿いに位置し、ハノイ市、ホーチミン市に次ぐ人口を有する都市です。近年、主要インフラの整備が進み、国内トップレベルの経済成長と人口流入が続いています。
本プロジェクトは、ハイフォン特別市の旧市街地と川を挟んだ対岸に位置し、二つの川に囲まれたVu Yen島という希少なロケーションにあります。旧市街地エリア、新CBD地区双方へのアクセスに優れており、大型ショッピングモール、学校、大型商業施設、アミューズメントパーク等、居住者の生活利便性を向上させる複数の施設整備が予定されています。
将来的な都市機能の増進にも貢献
さらに、将来的には本タウンシップ開発により、CBD地区とVu Yen島を結ぶ橋梁が整備されることが予定されており、住民の利便性向上およびハイフォン特別市の都市機能の増進にも寄与するプロジェクトとなります。
サステナビリティに配慮した計画
島全体に巡らせている人工池に関しては水質浄化を行う等、サステナビリティに配慮した計画となっています。
各社の概要
野村不動産
国内で培ってきた知見を活かし、参画プロジェクトの付加価値向上に貢献することを目指しています。
JOIN
交通・都市開発の海外インフラ事業への本邦企業の参画を支援する機関です。
東神開発
ショッピングセンターの開発・運営管理、住宅・オフィス等の不動産の賃貸借と売買などを手がけています。
大成建設
1993年にベトナムに進出し、数多くの建設工事に携わってきました。不動産開発の分野においては、サービスアパートメントの開発実績を始めとし、大規模住宅分譲事業にも参画しています。
VHM社
ベトナム最大手の不動産デベロッパーで、同国国内でトップシェアを誇ります。
本プロジェクトの今後の展開
本プロジェクトは、2024年3月に着工しており、今後の進捗状況に注目が集まります。4社の知見と経験を活かし、ベトナムにおける新たな街づくりが期待されます。
ベトナムにおける新たな街づくりへの期待
野村不動産、JOIN、東神開発、大成建設の4社によるベトナムでの大規模タウンシップ開発「Vu Yenプロジェクト」への参画は、同国の経済発展と都市開発に大きく貢献する可能性を秘めています。
世界的な建築家によるデザインへの期待
特に、世界的に著名な建築家である隈研吾氏が設計を担当している点は注目に値します。隈研吾氏は、自然との調和を重視した設計で知られており、本プロジェクトでもその思想が反映されることが期待されます。川に囲まれた島のロケーションを活かした、自然と共存する街並みが実現すれば、ベトナムだけでなく、世界中から注目を集める新たな観光スポットとなる可能性も秘めています。
今後の課題と展望
一方で、本プロジェクトにはいくつかの課題も存在します。ひとつは、ベトナムの不動産市場の動向です。ベトナム経済は成長を続けていますが、不動産市場は依然として不安定な要素を抱えています。4社は、市場の動向を注視しながら、リスク管理を徹底する必要があるでしょう。
もうひとつは、環境問題への対応です。大規模な開発プロジェクトは、環境への影響が懸念されます。4社は、サステナビリティに配慮した計画を推進し、環境負荷の低減に努める必要があります。
ベトナムにおける日系企業の活躍に期待
本プロジェクトは、日系企業がベトナムにおける都市開発に積極的に参画する象徴的な事例と言えるでしょう。4社の技術力とノウハウが融合し、ベトナムの都市開発に貢献していくことが期待されます。
今後の展開に期待
「Vu Yenプロジェクト」が成功すれば、ベトナムにおける日系企業の事業展開を促進する効果も期待できます。今後の進捗状況に注目していきたいと思います。