乳がん治療の新選択肢
2025-04-24 14:17:24

トロデルビ、乳がん治療における新たな選択肢を提供へ

トロデルビ、乳がん治療における新たな選択肢を提供へ



ギリアド・サイエンシズ株式会社は、このたび抗体薬物複合体トロデルビ(R)の適応追加申請を行いました。この薬剤は、化学療法歴を持つホルモン受容体陽性かつHER2陰性の手術不能または再発乳がん患者に向けての新しい治療オプションとして期待されています。昨年9月には、別の適応症が承認されていますが、今回はさらに対象が絞られた申請となったことが特徴です。

トロデルビの承認申請



トロデルビは、日本を含む世界50か国以上で承認されており、がん患者に新たな希望を提供しています。この薬剤の特殊な点は、さまざまな治療の選択肢を試した後の乳がん患者に対する効果が期待できることです。特に、サイクリン依存性キナーゼ4/6阻害剤や内分泌療法の効果が薄れてきた場合に再度有効性を発揮する可能性があります。

ギリアドは、この新しい適応症に関して、海外での第III相試験(TROPiCS-02)や国内での第II相試験(ASCENT-J02)の結果を反映させています。この研究は、様々な治療歴を経た患者たちにおけるトロデルビの有効性を示す重要な基礎データとなっています。

ホルモン受容体陽性かつHER2陰性の乳がん



乳がんの中でもホルモン受容体陽性かつHER2陰性(HR+/HER2-)のタイプは最も一般的で、全体の約75%以上を占めています。このタイプの乳がんは治療法の選択肢が限られており、内分泌療法に対する耐性が現れた場合は、主に化学療法が選ばれます。化学療法が施されることが多いですが、それでも患者の予後は決して良好とは言えません。

トロデルビの効果



トロデルビは、TROP-2というたんぱく質を標的にした抗体薬物複合体として、他の治療法に反応しなくなった患者に新たな治療の道を切り開くことを期待されています。数多くの国、地域でその効果が確認されており、がん患者にとっての新たな希望となる可能性を秘めています。

ギリアド・サイエンシズの理念



ギリアド・サイエンシズは、創立以来30年以上にわたり、医療の革新を追求してきたバイオ医薬品企業です。彼らは、HIV、ウイルス性肝炎、COVID-19、そしてがんといった生命を脅かす病気に対して、革新的な治療法の開発に取り組んでいます。社会に寄与するための医薬品研究に努め、世界中で35以上の国々に事業を展開しています。

今後のトロデルビの適応追加申請が承認されることで、HR+/HER2-乳がん患者に対して新しい治療の選択肢が増え、その効果が実証されることは、医療界全体にとっても非常に大きな意味を持つといえるでしょう。私たちが期待するのは、トロデルビが患者たちにさらなる希望をもたらすことです。

会社情報

会社名
ギリアド・サイエンシズ
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