地中熱と環境
2025-01-07 09:50:36

地中熱活用によるカーボンニュートラルへの道 — 中央開発の帯水層蓄熱システムとは

地中熱活用によるカーボンニュートラルへの道



中央開発株式会社は、地中熱を利用した大規模帯水層蓄熱システムの持つ可能性に注目し、サステナブルな未来実現に向けて邁進しています。その技術支援を通じて、地中熱を活用したカーボンニュートラルの実現を進めています。

地中熱の利点


地中の温度は地下10~15メートルの深さでほぼ一定に保たれています。地下水の流れが遅い場合、年間平均気温にプラス1℃程度上昇します。この特性を利用し、暑い夏には涼をもたらし、寒い冬には暖かさを提供するのが地中熱利用の基本です。

帯水層蓄熱事業の意義


地中熱の利用をさらに進めた帯水層蓄熱事業では、冷暖房の排熱を季節を越えて蓄熱します。これにより、必要エネルギーを減らすことが可能です。例えば、愛三工業株式会社が新工場の建設にあたり、中央開発が帯水層蓄熱システムを導入提案しました。この取り組みは、企業の脱炭素化にも寄与しています。

大阪市の取り組み


また、大阪市では、地球温暖化対策やヒートアイランド現象改善のため、産学官連携による帯水層蓄熱システムの技術開発が進められています。中央開発はこの事業に初期から参加しており、様々なプロジェクトに協力してきました。具体的には、うめきた実証事業や地下水の有効利用に関する検討です。

ATES(帯水層蓄熱システム)とは


ATESは地下水を蓄熱槽として活用し、夏期の冷房排熱を冬期の暖房に活かす技術です。オランダではこのシステムが広く用いられていますが、日本においては、地層の複雑さや法規制の影響で導入が遅れています。中央開発は大阪市や関連企業と協力し、技術開発と普及促進に取り組んでいます。

井戸掘削技術の特徴


このシステムを実現するためには「リバースサーキュレーション工法」という井戸掘削手法が重要です。この工法では、透水性や還水性能を損なうことなく掘削を行うことが求められます。また、掘削作業においては、泥の粘度やpH管理が必要で、安定した掘削孔を維持するための技術が不可欠です。

掘削後は、汲み上げた地下水の水質を確認し、清澄度を保つために十分な時間をかけて洗浄することも大切です。

中央開発の歴史と展望


中央開発株式会社は1946年に設立された、日本初の地盤コンサルティング企業です。その後、デジタルトランスフォーメーションを推進し、地質調査業界の発展に寄与しています。近年では、点群データやAI技術を使った新たな価値創造に注力しています。

まとめ


帯水層蓄熱システムの研究開発は、地中熱の利活用を通じて、持続可能な社会の実現を目指しています。中央開発の取り組みは、脱炭素な未来に向けた有意義な一歩です。これからも、さまざまなプロジェクトを通じて、その普及が期待されています。


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会社情報

会社名
中央開発株式会社
住所
東京都新宿区西早稲田3-13-5中央開発ビル
電話番号
03-3208-3111

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