三菱ガス化学株式会社、カーボンフットプリント算定ルールの承認を取得
三菱ガス化学株式会社が、一般社団法人サステナブル経営推進機構(以下、SuMPO)の「SuMPO/Internal-PCR承認制度」において、「工業用薬品、合成樹脂、金属化合物」に関するカーボンフットプリント(CFP)算定ルールの承認を受けました。この承認は、2025年10月31日に認められることになり、同分野のカーボンフットプリント算定ルールとしては初めてのケースとなります。
近年、カーボンニュートラル社会の実現に向けた取り組みが急速に広がっています。特に日本国内では、政府が進めるGX政策やScope3の情報開示の必要性の高まりに伴い、CFP算定への関心が一段と増しています。この潮流は、大企業にとどまらず、中堅・中小企業や中間サプライヤーにも波及しており、サプライチェーン全体での温室効果ガス(GHG)排出量の削減が求められています。環境への配慮がますます重視されている中で、製品とサービスのCFP算定は、企業が環境影響を定量的に評価する重要な手段となっているのです。
SuMPO/Internal-PCR承認制度とは
SuMPOが提供する「Internal-PCR承認制度」は、企業が自社の製品やサービスに関連する環境情報を可視化し、これを基に社内外のコミュニケーションを促進するための制度です。この制度を利用することで、企業は信頼性と妥当性の高いカーボンフットプリント管理を行えるようになります。具体的には、以下のような効果が期待されています。
- - 高い信頼性:SuMPOが社内の算定ルールを審査・承認することで、信頼性のある情報提供が可能になります。
- - 言語化の明確化:企業内での算定ルールが明確に言語化され、企業内の統一された算定基準が作成されます。
- - 知識の向上:算定ルールの整備により、LCA(ライフサイクルアセスメント)に関する知識や情報開示の理解が深まります。
- - 試行的運用:特定の製品やサイトに絞ったスモールスタートが可能で、社内の基盤固めに貢献します。
また、SuMPOの「第三者認証型カーボンフットプリント包括算定制度」や「SuMPO EPD」などへの応用も可能となります。このような取り組みを通じて、SuMPOは企業が高い信頼性を基に環境情報を開示できるよう支援し、カーボンニュートラル社会の実現に寄与しています。
三菱ガス化学株式会社の紹介
三菱ガス化学株式会社は、1941年に設立され、東京都千代田区の丸の内に本社を構えています。代表取締役社長は伊佐早 禎則氏で、資本金は419.7億円(2024年3月末現在)です。同社は無機化学製品、オーガニック製品、情報通信関連部材など幅広い製品を製造・販売しています。詳細は公式ウェブサイト(
www.mgc.co.jp)で確認できます。
このようなカーボンフットプリント算定ルールの承認は、環境対策に努める企業にとって大きな一歩です。今後、三菱ガス化学がこの制度を活用し、さらなる環境配慮を推進していくことが期待されます。