建設業界の業務効率化を目指す新たな試み
最近、株式会社JINGSと株式会社大信住建の協力により、建設業界における積算業務の効率化に向けたプロジェクトが始まりました。この取り組みは、長年にわたって熟練の担当者を頼ったままであった業務の流れを見直し、デジタルトランスフォーメーション(DX)の第一歩となることを目指しています。
プロジェクトの背景
建設業界では、これまで積算業務が多くの熟練者に依存し、その経験や直感に基づいた判断が求められてきました。しかし、その方法は非効率的で業務の標準化が進まない状況が続いていました。このプロジェクトでは、いくつかの具体的な課題に対処するための取り組みが行われています。
課題の特定
1.
データの整理不足
過去の業績データや市場価格が散見され、必要な情報を迅速に取り出せない状況です。
2.
非効率なプロセス
設計図面から情報を手作業で抽出する非効率な業務フローが問題となっていました。
3.
市場変動への対応
資材や労務費の変動に対する迅速な対応が難しく、正確な見積もりを作成するのが困難でした。
4.
ノウハウの属人化
熟練者の知識が形式化されず、退職や異動による知識の喪失がリスクとなっています。
これらの課題を解決するため、株式会社大信住建は積算業務のデータ整理やノウハウの形式化を行う必要があるとの判断に至りました。
期待される効果
このプロジェクトが目指すのは、以下の効果です。
1.
業務の効率化と標準化
属人的な業務プロセスを見直し、誰でも実行可能な体系を構築しました。
2.
データ活用の最適化
分散していたデータを整理し、必要な情報を迅速に取得できる仕組みを整備しました。
3.
市場変動への迅速な対応
リアルタイムで市場情報を反映する体制を整え、見積もりの精度を向上させました。
4.
暗黙知の形式化とAI基盤整備
熟練者のノウハウを形式化し、AI技術導入の準備が整いました。
今後の展開
株式会社JINGSは、得られた成果を基に次のような展開を計画しています。
- - 生成AI技術の導入支援: 整理されたデータを基にしたAIソリューションの導入をサポートします。
- - 建設業界全体への展開: 契約に結びつくコンサルティングを行い、業界のデジタル化を推進していきます。
- - 持続的な支援体制の構築: AI導入後も、運用の最適化を支援し、長期的な効率化を維持する支援を続けます。
代表者のコメント
株式会社JINGSの代表取締役、三上春香氏は、「本プロジェクトは、建設業界のDX推進の重要な一歩であり、熟練の担当者の知識を形式化することで、業務効率化を図ります。また、今回の取り組みが業界全体のデジタル化のモデルケースとなることを期待しています。」と述べています。
企業情報
株式会社JINGS
所在地: 東京都文京区本郷6丁目25−14 宗文館ビル3F
URL:
https://jings.jp
株式会社大信住建
所在地: 広島市西区山手町14番11号
URL:
https://re-daishin.jp/?page=home
この取り組みを通じて、建設業界のさらなる効率化と競争力向上が期待されます。