新たなメンタリングプログラムの始動
認定NPO法人サービスグラントが、2025年11月から4年目を迎える「NPOメンタリングプログラム」を開始しました。このプログラムでは、子育て中の女性たちがメンターとしてNAO(非営利団体)や地域団体のスタッフをサポートするまでの3カ月間にわたって関与します。両者は2人1組でともに活動し、キャリアや運営の困難を共有していくという形です。
背景にあるNPOの重要性
新型コロナウイルスや物価の高騰、さらには女性の職場進出の遅れが伴った日本において、NPOの支援がますます求められています。しかし、NPOの65.6%が人材教育や確保の困難を訴えている現実もあり、質の高い支援を届けるためにメンターが重要視されています。
サービスグラントは、これまでに2300件以上のプロボノ支援を行い、NPOが抱える業務上の悩みや疲弊への対応として、新たな支援モデルを形にしています。メンターとなる女性たちは、聴く力を活用し、NPO職員の安定した業務運営に貢献することを目的としています。
プログラムの実施方法
このメンタリングプログラムは、2025年11月から2026年1月の期間に行われます。メンターとメンティーはオンラインで月2回、約40分のセッションを設けて、実践的にコミュニケーションをとります。参加は、子育て中の女性たちであり、育休中の方や復職したばかりの方も対象です。参加者には参加の負担を軽減するため、費用は無料です。
メンターとしての成長
過去の参加者からは、メンター活動が自分自身の成長につながったとの声が寄せられています。人との触れ合いや他者支援を通じて、自らの社会感覚を育て、自己効力感も高められる機会となっています。声の一つには、「他の人と話すことで自身を振り返るきっかけとなった」といったものがあります。これにより、メンター自身も活動における満足度が向上しているのです。
女性支援の未来へ
このプログラムは、2025年度に、「HERstory Career Partner Program」の助成を受け運営されています。目指すのは、より多くの女性が自ら望むキャリアを築くためのサポートです。NPO職員たちが抱える課題を認識することで、メンターとしての役割を果たし、受益者に対するポジティブな影響をもたらします。
メンターとして関わることで、参加者たちは社会課題解決に対する実感を持ち、その先にいる女性たちの支援へとつながる連鎖を生み出すことを目指しています。共に手を取り合い、より良い社会を目指すこのメンタリングプログラムが、女性たちにとっての新たな道を切り開くこととなるでしょう。