日本の水産業の未来
2025-04-11 14:11:23

ASC認証で変わる日本の水産業界と持続可能な未来への挑戦

ASC認証で変わる日本の水産業界と持続可能な未来への挑戦



スクレッティング株式会社が2025年に日本で初めて取得したASC(Aquaculture Stewardship Council)認証は、持続可能な水産業の実現に向けた大きな一歩です。これは、東アジア地域でも画期的な出来事であり、日本の水産業は転換期を迎えています。これは単なる認証ではなく、持続可能な未来のための新たな基盤を築くものです。

水産業界の現状と課題



過去半世紀の間に、世界の水産物の漁獲量はなんと2倍以上に増加しました。世界人口の増加や新興国の経済成長に伴い、魚は重要なたんぱく源としての役割を果たしてきましたが、乱獲や温暖化が進行する中、持続可能な水産資源の確保が危ぶまれています。日本も例外ではなく、漁獲量が減少する一方で、養殖による生産が求められるようになっています。

2023年には、世界の水産物生産の約60%が養殖によるもので、日本国内でも養殖の割合が増加しています。しかし、現状の養殖業には、魚粉など天然資源に依存している側面があり、それによって資源の枯渇リスクが高まっています。消費者としても、私たちが日々口にする水産物がどのように生産されているのか、そのトレーサビリティを確保することが急務です。

ASC認証の意義



ASC認証は、環境保護や社会貢献に配慮した養殖方法で生産された水産物に与えられる国際的な認証制度です。これはSDGs(持続可能な開発目標)に貢献していることからも、高い関心を集めています。この認証を受けた飼料は、労働環境の整備や児童労働の排除が徹底された産地から供給され、環境や社会的に適切な方法で製造されています。

消費者の役割



ASC認証の水産物を選ぶことで、消費者は持続可能な水産業を支援することができます。選ばれることで、企業はより環境や社会に配慮した生産へと進化し、持続可能な未来を築く方向へシフトするでしょう。

飼料の現状と未来



養殖魚のための飼料には、マイワシなどの魚粉や植物由来の小麦・大豆が含まれています。これらの小魚の漁獲が減少している今、持続可能な資源の調達が一層重要になっています。特に、違法漁獲や環境破壊を伴う大豆の問題も重要な課題です。これらを踏まえた上での飼料のトレーサビリティの確立は、持続可能な水産養殖にとって必須です。

持続可能な水産業への挑戦



スクレッティング株式会社は、環境に優しい原料の責任ある調達や、持続可能な製品開発に注力しています。業界初の低魚粉飼料を開発し、これからも新たな取り組みを進めています。生産者としての責任を果たしつつ、ASC認証の取得を通じて、トレーサビリティを高めることで、より良い水産業の未来を作り出すことを目指しています。

日本の水産業がこの転換期を乗り越え、持続可能で健全な環境を築くために、企業と消費者の歩調が揃った取り組みが必要です。今こそ、選択が未来を変える時です。

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参加組織



  • - スクレッティング株式会社
公式サイト
養殖飼料の製造販売を手掛け、世界17か国で約200万㌧の飼料を製造。福岡県福岡市に本社を置き、環境配慮型の製品開発に取り組んでいます。

  • - ASCジャパン(水産養殖管理協議会)
公式サイト
環境や地域に配慮した養殖による水産物に関する国際的な認証制度で、約3,068社が認証を受けています。


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会社情報

会社名
スクレッティング
住所
電話番号

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