本田技研 熊本製作所および細江船外機工場における再生可能エネルギーの実践
日本の自動車製造業界で重要な役割を果たす本田技研工業株式会社(Honda)は、最新の取り組みとして熊本製作所および細江船外機工場における再生可能エネルギーの利用を促進しています。特に熊本製作所では、国内工場で最大規模となるリチウムイオン蓄電池を導入し、すでに稼働している太陽光発電設備と連携する運用を開始しました。この革新的なプロジェクトは東京ガスエンジニアリングソリューションズ株式会社(TGES)の支援によって推進されています。
熊本製作所の取り組み
熊本製作所は、太陽光発電設備として7,100kWの発電能力を誇るシステムを既に稼働中であり、これからは新たに20,000kWhのリチウムイオン蓄電池が加わることで、エネルギーの効率的な運用が期待されています。この蓄電池は、特に電力需要が少ない休日などの際に蓄電し、逆に電力需要が高い時間帯には蓄電池から電力を供給する仕組みです。これにより、太陽光由来のエネルギーを最大限に利用できる体制を整え、年間5,500トンのCO2削減を目指しています。
細江船外機工場の新たなステップ
細江船外機工場では、1,800kWの太陽光発電設備を新たに稼働させ、2025年度には2,000kWhのリチウムイオン蓄電池の導入を予定しています。この工場では、電力の約50%が自ら生産した再生可能エネルギーで賄われることが見込まれています。これにより、エンジン製作に必要なエネルギーコストを削減しながら、環境への配慮も実現されるのです。
一貫したエネルギーサービス
TGESは、太陽光発電設備と蓄電池の設置を通じて、一貫したエネルギーサービスを提供します。これには、システム設計から施工、さらにメンテナンスや監視、制御までをワンストップで行うことが含まれます。遠隔監視センターでは、24時間体制で設備の異常予兆を検知し、故障を未然に防ぐための迅速な対応が可能です。このようにして、設備の安定稼働を図っています。
サステナブルな未来への貢献
この取り組みは、東京ガスとTGESが立ち上げた新しいソリューションブランド「IGNITURE」の一環として位置付けられています。再生可能エネルギーの最大限の利用を実現し、サステナブルかつスマートな事業運営への貢献を目指します。
本田技研が進めるこのプロジェクトは、再生可能エネルギーの利用が企業活動にどのように貢献するのかを示す重要な事例と言えるでしょう。今後、他の工場や業種への展開も期待されます。