兼松、EV充電インフラ整備に向け韓国No.1充電器メーカーと提携!
兼松株式会社は、韓国のEV充電器メーカーEVAR Inc.と、EVAR製EV充電器の日本およびグローバル市場への進出と拡販を共同で推進するための覚書を締結しました。
背景として、日本政府は「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」において、2035年までに乗用車新車販売で電動車100%を実現という目標を掲げています。
EVへの移行が加速する中、日本は充電インフラ整備において遅れをとっているとの指摘がありました。しかし、2023年の国内新車販売におけるEV比率は過去最高の2.22%を記録し、充電インフラ整備の重要性が高まっています。
政府は2030年までにEV充電設備の設置目標を従来の15万口から30万口へと倍増させることを発表しました。現状は約3万基と、大幅な増設が必要とされています。
韓国で圧倒的なシェアを誇るEVAR社
EVARは、サムスン電子の社内ベンチャープログラムからスピンオフしたスタートアップ企業です。普通充電器、急速充電器、移動式充電器など、多様なEV充電器を開発・製造しています。
EVARの製品は、以下の3つの強みを持っています。
高い価格競争力: 他社製品と比べて価格競争力が高い
独自の機能: ロードバランシング技術など、他社にはない付随機能
高い信頼性: サムスン電子の生産効率・管理体制を踏襲した製造体制により、安全性・信頼性の高い製品を提供
これらの強みを生かし、EVARは韓国で既に約3万台の普通充電器を設置し、2022年と2023年連続で販売台数1位(シェア約20%)を達成しています。
さらに、世界最大級のテクノロジー見本市CESにおいて、2022年と2023年で5つの賞を受賞するなど、国際的な評価も得ています。
兼松の強みを生かした協業
兼松は、長年にわたる車両・車載部品事業で培った国内外の幅広いコネクションと自動車業界への深い知見を活かし、EVAR製EV充電器の日本およびグローバル市場への進出・拡販を促進していきます。
兼松は、2024年4月から開始した3ヵ年中期経営計画「integration 1.0」において、GX(グリーン・トランスフォーメーション)を重点強化する提供価値の一つとして掲げています。
今回の提携を通じて、EV充電インフラ整備を進め、パートナー企業やステークホルダーと共にカーボンニュートラル社会の実現を目指します。
EVAR社概要
設立: 2018年
代表: Chief Executive Officer(CEO)Lee Hun
所在地: 42, Changeop-Ro, Sujeong-Gu, Seongnam-Si, Gyeonggi-Do, Republic of Korea
事業内容: EV充電器の開発・製造および販売
ウェブサイト: https://www.evar.co.kr/
今回の提携は、日本のEV充電インフラ整備の加速化に大きく貢献すると期待されます。