金融庁が顧客本位の業務運営に関する取組みを発表
金融庁は令和7年3月10日、顧客本位の業務運営に関する原則に基づく取組方針を公表した金融事業者のリストを発表しました。この情報は令和7年1月10日時点でのものです。また、投資信託および外貨建保険に関する共通KPIの分析も行われました。
顧客本位の業務運営とは
顧客本位の業務運営は、金融機関が顧客の利益を最優先に考える姿勢を指します。これは、金融サービスの提供に際して、顧客のニーズを的確に把握し、適切な情報を提供することが求められます。金融庁はこの原則の浸透を図るため、定期的に「金融事業者リスト」を公表し、進捗状況を可視化しています。
公表された金融事業者リスト
今回のリストには、顧客本位の業務運営原則を採択した金融事業者が掲載されており、取組方針や取組状況が明記されています。金融事業者は、このリストへの掲載を希望する場合、金融庁に対して報告を行う必要があります。リストへの掲載期間は、原則公表から1年間となっています。
2023年1月10日の時点での金融事業者は以下の通りです:
- - 都市銀行等 37者
- - 地域銀行等 109者
- - 協同組織等 295者
- - 保険会社等 276者
合計で1,256者がリストに掲載されています。
投資信託・外貨建保険の共通KPI
さらに、金融庁は投資信託と外貨建保険に関する共通KPIも発表しました。これにより、各商品の運用実績を把握しやすくし、顧客が適切な選択を行う手助けをしています。
投資信託の共通KPIには以下が含まれます:
- - 運用損益別顧客比率
- - 預り残高上位20銘柄のコスト・リターン
- - 預り残高上位20銘柄のリスク・リターン
一方、外貨建保険に関しては:
このように、金融庁は顧客が適切な金融商品を選択できるよう努めています。これにより、金融業界全体の透明性の向上を図ると共に、顧客が安心して金融サービスを利用できる環境を整えています。
今後の展望
最後に、次回の金融事業者リストへの報告受付は、令和7年7月11日が期限です。金融事業者は、最新の報告様式を用いて正確な情報を掲載することが求められます。これにより、金融業界のさらなる健全化と顧客の信頼回復が期待されます。金融庁は、常に顧客本位の業務運営を推進するための取り組みを強化していく方針です。