カライシャ・アブドゥル・カリム氏がGHIT Fund理事に就任
カライシャ・アブドゥル・カリム氏は、公益社団法人グローバルヘルス技術振興基金(GHIT Fund)の理事に就任しました。彼の選任は2024年9月9日に行われ、GHIT Fund初のアフリカ出身の理事として、その役割を果たすことになります。
アブドゥル・カリム氏はHIV/AIDSの研究を主に行っているCentre for the AIDS Programme of Research in South Africa (CAPRISA)の共同創設者であるだけでなく、米国コロンビア大学および南アフリカのクワズル・ナタール大学で公衆衛生の教授を務めています。彼は過去30年間、南アフリカにおけるHIV感染の流行の進展に取り組み、特に思春期の女性たちにおけるHIV感染のリスク因子の解明に尽力してきました。
彼の業績はこれにとどまらず、330以上の査読付き論文を執筆し、抗レトロウイルス薬の膣用ジェルに関する研究では、CAPRISA 004試験において重要な役割を果たし、2010年にはサイエンス誌により科学的進展のトップ10に選ばれました。アブドゥル・カリム氏のこれらの成果は、HIV感染予防における革新的なアプローチの確立に寄与してきました。
GHIT Fundの会長である中谷比呂樹氏は、「アブドゥル・カリム氏の卓越した業績と公衆衛生への取り組みは、35年前のHIV/AIDS治療の絶望から始まりました。彼の情熱を私たちの病気に向けていただくことは非常に心強く、彼が理事会に加わることで、未だに顧みられない感染症への製品開発の加速が期待されます。」と、改めて彼の期待される役割を語りました。
アブドゥル・カリム氏のGHIT Fund理事就任は、研究開発への投資や国際的なパートナーシップを通じて顧みられない感染症への取り組みを進める大きな転機となります。この新しいリーダーシップが、GHIT Fundの多様なビジョンを実現するために不可欠であると言えるでしょう。また、彼の経験や知識は、今後の感染症対策において多くの価値をもたらすことでしょう。
カライシャ・アブドゥル・カリム氏は、これまでの功績を背景に、GHIT Fundが目指す社会の実現に向けた重要な窓口としての役割を果たすことが期待されています。国際的な健康問題に直面する中、彼の就任は、医療開発の加速や新薬・ワクチンの創出に向けた重要な一歩となります。GHIT Fundの今後の活動において、アブドゥル・カリム氏のリーダーシップからどのような新たな展開が見られるのか、大いに注目されるところです。
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