新NISA利用者446名調査から見る投資行動の尻尾と経験の影響
株式会社アドバンが運営する投資専門サイト『テクニカルブック』は、日本株が暴落した2024年8月に新NISAを利用している446名を対象に投資行動について調査を実施しました。この調査から、特に投資経験が投資家の判断に大きな影響を与えることが分かりました。
調査結果の概要
調査対象となった新NISA利用者446名のうち、58.1%が投資経験3年未満の比較的新しい投資家層でした。また、成長投資枠の利用率は73.3%と高く、つみたて投資枠での利用も65.7%に達しています。新規投資家の30%が暴落時に全てまたは大部分の保有資産を売却し、反対に経験豊富な投資家ほど追加購入する傾向が見られました。全体的に新NISAが初投資の人も少なくなく、13.2%がそのような結果でした。
投資行動の違い
2024年8月5日に日経平均株価が前週末比で4,451円(12.4%)の急落を記録しました。この暴落時、新NISAを利用している初心者たちは、どのような行動を取ったのでしょうか。
調査によると、成長投資枠を利用している初心者の中で「全部または大部分を売却」と答えたのは30%で、これは新たに投資を始めた人の中では特に顕著でした。対して、投資経験が10年以上の層では追加購入を選ぶ人の割合が高くなることが示され、経験が豊富な投資家こそが市場の逆風を乗り越える傾向にあることがわかります。
つみたて投資枠でも61.8%が「現状維持」を選び、投資経験が少ない層がより消極的な選択をする傾向にあることが表れました。特に、投資経験が1年から3年未満の人が39.0%と一番多い消極的行動を取る結果となり、その多くが恐れから保有商品の一部または全部を売却したと言います。
株価の予測と期待感
長期的な展望に関しては、46.0%の新NISA利用者が「30年後には株価が上昇する」と予想しており、特に長期投資家ほど上昇期待が強いことがうかがえます。この結果は、彼らが相場の動きに惑わされず、未来の成長を見越していることを示しています。
経験が生む投資判断の質
今回の調査結果から、経験を積むことがどれだけ重要かが再確認されました。特に暴落時における冷静な判断は、経験に基づくものであり、初心者は恐れから消極的な選択をしがちという傾向が明らかになりました。投資のプロである『テクニカルブック』は、今後も正しい投資知識を提供するために努めていくことを宣言しています。
まとめ
この調査を通じて、新NISA利用者の6割が比較的新しい投資家層であること、投資経験によって行動が異なること、そして長期的な視点が多くの利用者において期待されていることが明らかになりました。今後も投資についての知識を深めていくことが求められています。