見過ごされがちな日常の美を取り戻すメガネ「SHUTTER Glass」の研究成果

日常の美しさを再発見する「SHUTTER Glass」の試み

知識と技術の融合
現代の情報社会では、インターネットの発展によって人々の関与できる空間が広がる一方、情報の過多によるコミュニケーションの難しさも増しています。特に、私たちが日常生活の中で「美しい瞬間」を見逃しがちであることが指摘されています。

このような状況において、大阪大学大学院医学系研究科とNECが共同で研究を手掛けた「SHUTTER Glass」が登場します。このアイデアは、NEC未来創造会議が提案したエクスペリエンスネットという概念に基づいており、ただ情報を提供するのではなく、人々が体験を共有する新しいネットワークの形を目指しています。

心的テンプレートの活用
「SHUTTER Glass」は、当社の代表である内藤智之博士の研究成果である「心的テンプレート」が応用されています。この技術により、個々人が持つ美しさの理想像を視覚化し、具体的な提案をすることが可能となっています。実際の試作では、ユーザーの好みに基づいて美しい花を提示するデモも実施されています。

デジタル洪水時代の価値
昨今の情報過多は、私たちが日常的に接する美しさに対する意識を薄れさせています。SHUTTER Glassは、この状況を打破するために設計されたデバイスです。まるでドライブレコーダーが全ての瞬間を記録するように、ユーザーの視界における美しい瞬間をAIが認識してフラグを立て、日常のさりげない美しさを切り取ってくれます。

心的テンプレートとは？
内藤博士によると、人はそれぞれ心の中に美しい景色や理想的なイメージを持っています。そこで開発された心的テンプレート技術は、この具体的なイメージを数値化し、視覚化することが可能です。このアルゴリズムに基づけば、理想的な抽象画やインテリアデザインの作成、さらには個々の好みに合わせたレコメンドも実現します。

応用の広がり
将来的には、感性に基づくAIアートの生成や、デザイン商品の提案、さらには多様なユーザーの感性データを元にした市場調査やデザイン案作成においても、本技術の応用が期待されています。これは、個人が持つ美的感性をAIが理解し、その感性に応じた提案をする新たな試みです。

製品の実現
このSHUTTER Glassの試作機は、すでに実機として開発が進んでおり、実際に体験できる機会もあります。デジタルによって情報が氾濫する中で、私たちの心を打つ日常の美しさを再発見するきっかけを提供してくれるこのメガネは、未来のライフスタイルに革命をもたらす技術として注目されています。

会社概要
株式会社MaiND Labは、AIを活用し、ウェブサービスを提供する会社です。いま私たちが注目しているのは、内藤智之博士が開発したこの心的テンプレート技術がどのように進化し、広がっていくかです。今後の研究成果と共に、SHUTTER Glassがもたらす新しい価値に期待が高まります。