ドローン活用で進化する森林施業、カーボンニュートラル社会への道筋
ドローン活用で進化する森林施業
最近、損害保険ジャパン株式会社(損保ジャパン)、SOMPOリスクマネジメント株式会社(SOMPOリスク)、及び今治造船グループの藤川山林株式会社が共同で、森林施業の効率化を図るためにドローンを活用した実証実験を開始することが合意されました。この取り組みは、急速に進行する環境問題への対応を目的としており、カーボンニュートラル社会の実現に向けた新たな一歩となります。
背景と目的
森林を適切に保全するためには、まずは森林調査が欠かせません。具体的には、「樹種」「本数」「樹高」「樹冠面積」といった重要なデータを収集する必要があります。しかし、実際の林業現場では、急斜面での作業は危険を伴い、転落事故などのリスクが存在します。また、航空機を使ったリモートセンシング技術は有効であるものの、導入に際しては高額なコストがネックとなり、実用化が遅れているのが現状です。
そこで、SOMPOグループは過去10年にわたるドローンの活用実績をもとに、運航とデータ解析を含む実証実験を行うことにしたのです。この実験により、藤川山林が管理する山林のデータを収集し、森林施業の適期判断やJ-クレジット制度への活用を支援します。
実証実験の概要
今回の実証実験では、SOMPOリスクが藤川山林が管理する約70ヘクタールの山林に対してドローンを運用し、様々なデータを解析する予定です。また、地上からのLidar(光検出・測距技術)を用いた調査データとドローンによる空撮データを照合することで、より詳細な森林データの解析が行われることになります。このデータマッチングにより、山林管理技術の最適化に向けた検証も行っていく予定です。
実証実験の日程と目的
実証実験は2024年11月25日(月)と26日(火)に予定されています。この日において、フライトデータの取得を通じて、ドローンの運航能力とデータ収集の有効性を検証します。実験は鹿児島県薩摩川内市の藤川山林株式会社の敷地内で行われる予定です。
今後の展望
今後、藤川山林との共同実証実験を通じて、カーボンニュートラル社会の実現に向けた取り組みを一層加速させていく考えです。損保ジャパンの保険商品とSOMPOリスクのドローンによる調査及び解析のコンサルティングサービスをパッケージ化し、山林業者や自治体向けに最高品質の森林保全サービスを提供することが検討されています。この取り組みは、環境問題解決に向けた新たなモデルケースとして、多くの注目を集めることが期待されています。
以上のように、ドローンを使用した森林施業の効率化は、ただの技術革新に留まらず、持続可能な社会の構築に向けた大きな一歩となることでしょう。
会社情報
- 会社名
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損害保険ジャパン株式会社
- 住所
- 東京都新宿区西新宿1-26-1
- 電話番号
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