国際与信判定AIの先駆者Dwilar、米国FitTechプログラムに選出

Dwilarが米国フィンテックサンドボックスに採用される

国際的な金融環境において、不動産賃貸やローンに関する与信の判定は重要な課題です。特に、外国人が新しい国で生活する際には、現地の与信情報が不足しており、多くの困難に直面することが一般的です。これに対抗するために、株式会社Dwilarは、母国での与信データを基にしたAIを用いて、国際与信判定の新たな技術を展開しています。

Dwilarは、米国を新たな市場に設定し、2024年には法人を設立する計画です。これにより、日本とアメリカ両国において、プラットフォームの開発を進めると宣言しています。その背景には、グローバル化が進み、今や移民や複数国に居住する人々の数は約3億5千万人を超えている現状があります。しかし、そんな中で与信情報の国際的な移転は未だに限られたもので、特に生活必需と思われる銀行口座の開設やクレジットカードの発行すら、日本人にとっても難易度が高い状況です。

Dwilarは外国人が母国で行った経済活動のデータを、国際信用情報機関と連携して解析し、AIを用いて必要な情報を見える化します。このアプローチにより、現地での与信を持たない外国人もスムーズに生活をスタートできるようサポートします。

FinTech Sandboxについて

Dwilarが参加する米国のフィンテックサンドボックスは、多くの有望なフィンテック企業に対して無料でリソースを提供する非営利のプログラムです。このプログラムは、プロダクト開発に不可欠なデータやアクセスの支援を行い、選ばれた企業には6ヶ月にわたるサポートが提供されます。特に、この期間中に高度なデータフィードやクラウドサービスを無償利用できることが大きな魅力となっています。参加に際して、株式の持分も求められないため、起業家の負担軽減に貢献しています。

また、このプログラムの選抜率は年々厳しく、3%以下とされています。過去には、KenshoやEven Financialといった著名企業が卒業スタートアップとして名を馳せています。

Dwilarは、この支援の一環として、国際的な信用情報機関4社からデータ提供を受け、対応国籍や地域の拡大に努めることで、独自の与信判定モデルの開発を進める方針です。また、トランザクションデータを用いた十一維の解析によって、より精度の高い与信の評価が期待されます。

まとめ

Dwilarは、国際的な与信判定のハードルを下げる新たな試みに挑戦しています。グローバル化が進む中で、与信情報の共有が必要不可欠であることは間違いありません。Dwilarの技術革新により、多くの外国人が新しい環境での生活を円滑にスタートできることが期待されます。新たな海外市場へと挑むDwilarに、今後の展開に注目です。