近年、生成AI技術の進展により、企業のデータ管理とナレッジマネジメントが革新を迎えています。そんな中、any株式会社が運営するナレッジプラットフォーム「Qast」は、ナレッジマネジメントの新たな形として注目されています。この度、anyはシリーズBラウンドにおいて約10.55億円の資金を調達しました。これには新たにJICベンチャー・グロース・インベストメンツをリード投資家に迎えたことが大きなポイントです。
資金調達の目的は明確です。anyは「Qast」を通じて、個の知識を組織の力へと変換することを目指し、ナレッジマネジメントの実現に注力しています。これにより、個人の成長を支え、高度化された人材を育成し、その結果として組織全体の成長へとつなげることを目指しています。実際、2024年には7万人以上のユーザーに利用されるまでに成長しており、その影響力は着実に広がっています。
調達した資金は、主に以下の3つの分野に使用される予定です。まずひとつ目は、AIソリューションの高度化です。「Qast」のAI機能を強化し、ユーザー体験を向上させることで、より使いやすいサービスの提供を実現します。二つ目は、マルチプロダクトの展開。新たなプロダクトの開発を進めることで、既存の「Qast」とのデータ連携を行い、顧客に対する付加価値を高めます。そして三つ目は、市場での認知拡大を目指して、ナレッジマネジメントに関するPR活動を強化し、多くの人々にその重要性を発信していく方針です。
「Qast」には、十分な実績があります。例えば、企業が持つ膨大なファイルやデータを効率的に整備し、生成AIを活用して業務上の疑問に自動で回答するRAG(Retrieval Augmented Generation)機能を搭載しています。この機能により、ユーザーは必要な情報に迅速にアクセスしやすくなるのです。
基調となるのは、働き方の変化です。コロナ禍を経て、企業ではボトムアップ経営やリモートワークが浸透し、ナレッジの共有が重要視されています。こうした背景の中、anyは「ナレッジマネジメント」という分野において、一貫して先駆者的な役割を果たしています。その努力が称賛され、今回の資金調達につながったのです。
資金調達を受けて、anyの代表取締役CEO、吉田和史は「個の幸福と組織の実利を両立する」という企業理念のもと、ナレッジマネジメントに特化したサービスを提供し続ける意気込みを語りました。日本の働く環境の改善に寄与するため、これからも更なる成長を図っていく所存です。
また、資金調達に伴い、anyは様々なイベントや活動を計画しています。系列B調達記念のスペシャルイベントでは、ナレッジマネジメントの最新動向についての対談や、自社が抱える課題に対する解決策を語り合う機会を設けています。このような取り組みを通じて、anyはより多くの企業や個人に、ナレッジマネジメントがもたらす利益を届けていく予定です。これからのanyから目が離せません。期待が高まりますね。