共同研究スタート
2025-05-15 11:22:16

名古屋大学、Starlight Engine、京都フュージョニアリングの共同研究開始

名古屋大学と民間企業が共同で核融合エネルギーの研究



名古屋大学、Starlight Engine株式会社、京都フュージョニアリング株式会社の3者が新たな共同研究契約を締結しました。この契約は、2030年代の発電実証に向けた「FASTプロジェクト」の一環として、プラズマ設計に焦点を当てています。

FASTプロジェクトの概要



FASTプロジェクトは、核融合エネルギーの実現を目指した産学連携の民間主導プロジェクトです。2030年代に発電実証を行うことを目標とし、2024年11月から本格的に始動します。このプロジェクトでは、コスト管理やリスク管理が可能なトカマク型のプラズマ閉じ込め方式を採用し、既に多数の研究と実験データを基に進行しています。

プロジェクトの主要な企業であるStarlight Engineは、名古屋大学の藤田隆明教授、京都フュージョニアリングとともに、技術的な協力を行い、実現可能性を高めています。藤田教授は、日本の核融合研究における第一人者の一人であり、トカマク型プラズマ設計の専門家です。

共同研究の内容と意義



今回の共同研究契約は、FASTプロジェクトにおけるプラズマ設計の推進を目的としています。プラズマの生成と維持に最適な条件を明らかにするため、プラズマの性质や周辺機器の工学的な視点を考慮しながら、実験データに基づく設計を行います。

具体的には、プラズマの形状、密度、温度などのパラメータを調整し、核融合出力を最大化するための設備仕様を決定します。さらに、プラズマの発生から安定運転までの過程やプラズマ制御システムの最適化にも取り組みます。

研究者たちのコメント



藤田教授は、「2030年代に核融合による発電が実現するため、プラズマ設計の分野で貢献したい」と意気込みを語ります。Starlight Engineの代表取締役、世古圭氏も、「名古屋大学と京都フュージョニアリングとの連携を通じて、FASTプロジェクトの信頼性を高め、商業化を進めていく」とコメントしました。続いて、京都フュージョニアリングの小西哲之CEOは、「藤田教授との協力により、当社の炉工学のノウハウを活かし、2030年代の実用化に貢献する」と期待を寄せています。

未来の核融合エネルギーについて



核融合エネルギーは、持続可能なエネルギー源として期待されており、環境への負荷も少ないとされています。FASTプロジェクトが成功すれば、2030年代には商業用の核融合発電所が稼働する可能性も見えてきます。この共同研究は、その一歩となる重要な取り組みです。新たなエネルギーの時代に向け、名古屋大学、Starlight Engine、京都フュージョニアリングの3者が協力し合う姿勢は、未来のエネルギー社会を大きく前進させることでしょう。


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会社情報

会社名
Starlight Engine株式会社
住所
東京都大田区平和島六丁目1番1号東京流通センター 物流ビルA棟 AW1-S
電話番号

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