日立は、グループ各社の人材の有効活用と適正配置を図るため、2004年からグループ公募制度を導入しています。年間800件以上の求人が出されるこの制度ですが、従来は応募書類のチェックや応募者の管理に専用システムがなく、人事部門の負担が大きくなっていました。また、募集部門と応募者のやり取りがメールで行われていたため、選考状況を把握しづらく、応募者にとっても進捗状況が分かりにくいという課題がありました。
こうした課題を解決するため、日立は「リシテア/人財マッチング」を導入しました。このシステムは、応募書類の受付から採用に至るまでの一連のやり取りをシステム上で行うことができるため、人事部門の業務負荷を軽減し、選考状況を可視化することで、応募者と募集部門双方にとってよりスムーズな運用を実現しました。さらに、スキルや経験に基づいた適切な人材の選定を容易にすることで、人材活用の効率化にも貢献しています。
「リシテア/人財マッチング」導入の効果は、応募者数の増加にも表れています。2023年度下期には、応募者数が前年比25%増加しました。これは、応募しやすい環境が整ったことで、社員のキャリア自律促進につながった結果と言えます。
日立は、グループ公募制度だけでなく、2024年10月から正式導入した社内副業制度にも「リシテア/人財マッチング」を採用しています。同システムは、第9回HRテクノロジー大賞のイノベーション賞を受賞しており、人事部門の生産性向上と社内の人材流動性や活性化に貢献する優れたサービスとして評価されています。
日立ソリューションズは今後もHRテックを推進し、日立グループの未来を担うジョブ型人材マネジメントとキャリア自律の促進に貢献していく予定です。