ROAD-Sで点検改革
2020-05-28 13:27:05

未来のインフラを支えるROAD-S導入で道路点検の効率化へ

インフラ点検の新時代を切り開くROAD-Sの導入



長野県千曲市に本社を置く株式会社土木管理総合試験所が、新しいシステム「ROAD-S(ロードス)」の本格導入を決定しました。この技術は、道路や橋梁の異常を瞬時に診断できる専用車を用いることで、作業時間とコストを大幅に削減することを目指しています。

近年、国内のインフラは1960年代から70年代にかけて整備されたものが多く、老朽化が進行しています。そのため、5年に1度の点検が義務付けられているものの、深刻な人手不足や膨大な作業内容のため、点検作業が追いつかず、国全体のインフラ問題が浮き彫りになっています。従来では、目視や打音検査を行うことが一般的でしたが、異常箇所を短時間で正確に見つけることは難しく、多くの時間と資金が無駄になっていました。

このような背景の中、ROAD-SはAIを活用した自動診断機能を搭載しており、危険なポイントを色分けして表示します。この機能により、専門知識がない人でも一目で危険度を判断できるため、点検作業の効率が大幅に向上します。また、AIと信号処理による高速解析により、従来数カ月かかっていた点検作業を数日で終えることが可能になるため、コストも1kmあたりで最大90%削減できるとのことです。

ROAD-Sの仕組みとは



ROAD-Sは、専用の3Dレーダ探査車を利用し、道路や橋梁のデータを計測。得られた波形データのわずかな変化をデジタル信号処理とAIで自動的に検出します。この際、解析結果はヒートマップの形で視覚化されるため、非専門家でも異常の発見が容易です。さらに、取得したデータはビッグデータとして蓄積され、最新の情報が各道路管理者や地方自治体に提供されるため、維持管理が非常にスムーズに行えます。

“土木テック”と今後の展望



近年、インフラメンテナンス業界では、テクノロジーを駆使した“土木テック”が注目されています。これは、人手不足解消や業務効率向上のための新たな取り組みで、点検作業の自動化や迅速化を目指します。ROAD-Sの導入によって、業界全体が生産性を向上させることができる未来が開かれるかもしれません。

土木管理総合試験所は、このような進化する技術を用いて、今後のインフラの整備維持に貢献する意向を示しています。彼らは、土質・地質調査や環境への影響評価など、幅広いサービスを提供しており、地元の自治体やゼネコンとも深い関係を築いています。

今後、ROAD-Sがもたらすインフラ点検作業の劇的な変化に期待が寄せられています。

会社情報

会社名
株式会社土木管理総合試験所
住所
東京都台東区上野5-15-14ONEST上野御徒町ビル5F
電話番号
03-5846-8385

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