プロジェクト概要
宮城県亘理郡にある株式会社山元ヒルズファームは、尚絅学院大学と協力し、ブルーベリーの食品ロス削減に向けた商品開発プロジェクトをスタートしました。このプロジェクトは、収穫後に発生する損失を最小限に抑え、持続可能な農業の実現を目指しています。特に、今年の異常な猛暑によりブルーベリーの収穫量が減少したため、一つでも多くの果実を無駄にしない取り組みが求められています。
大学との連携の理由
今年の気候は例年とは異なり、猛暑が続いたため、ブルーベリーの花が落ちてしまい、収穫予定量に大きな影響を与えました。このため、一粒ずつ大切にするべく、加工商品の開発が不可欠だと判断しました。学生と連携することにより、食品ロスの問題を教育の面から解決し、未来を担う若者たちに一次産業の重要性を伝えることも狙いです。
商品の多様性とターゲット
開発される加工商品は多岐にわたります。具体的には、ペット用やホテル向け、高齢者向けなど、各層のニーズに応じた商品を目指します。特に、高齢者向けの商品は栄養価が高く、食べやすいことを重視しています。これにより、栄養面でのサポートをするとともに、食事の楽しさを提供できることを目指しています。
学生の視点
尚絅学院大学の学生たちは、栄養バランスを考慮した商品づくりを行い、その中で時代のニーズを反映させることが期待されています。この取り組みは、学生たちが地域の課題に目を向け、それを解決するために協力する貴重な機会でもあります。
持続可能な未来を見据えて
このプロジェクトの目的は、食品ロスの削減に加え、ブルーベリーによる新たな価値創出です。事故や異常気象に見舞われる農業界において、持続可能な農業が求められる中、地域に根ざした切実な取り組みとして注目されています。
商品の販売について
開発されたブルーベリー加工商品は、山元町の「やまもと夢いちごの郷」およびECサイト「おすそわけマーケットプレイス ツクツク!!!」で販売される予定です。消費者からはすでに、甘みや大きさに驚かれる声が寄せられています。特に、冷凍ブルーベリーが飲食店で好評を博しており、今後の流通拡大にも期待が持たれます。
企業について
山元ヒルズファームは2020年に設立された新進気鋭の農業会社であり、代表取締役の小林幸男が先日、重大な病気から復帰したことをきっかけに、農業に転身しました。現在はいちごを中心に、ブルーベリーやスイカの栽培に力を入れ、多様化する時代に合った商品の開発にも取り組んでいます。また、環境に配慮した地熱エネルギーの活用にも注力し、持続可能な農業を推進しています。
このプロジェクトを通じて、宮城県内の食の未来を切り開く取り組みが期待されています。地域の人々と手を取り合い、次世代の農業を築いていくこのパートナーシップにぜひご注目ください。