アストラゼネカ、「フェアトレード・ワークプレイス」登録第1号に
アストラゼネカ株式会社が、特定非営利活動法人フェアトレード・ラベル・ジャパン(FLJ)が新たに始めた「フェアトレード・ワークプレイス登録制度」において、日本で初めての登録企業となりました。この制度は、企業が社員食堂での飲食物や制服、物品を国際フェアトレード認証製品に切り替え、年間を通じてその調達を継続することを目的としています。
アスラゼネカの取り組み
2024年2月から、アストラゼネカは自社の社内カフェで国際フェアトレード認証のコーヒーと紅茶を提供開始しました。これまでに従業員およびオフィスに訪れる人たちに6,700杯以上を提供しています。また、FLJとの協力により、従業員向けには「コーヒー2050年問題」をテーマにした勉強会を開催。その内容はSNSでもシェアされています。こうした取り組みにより、社内外でのフェアトレードの認知度を高める活動が進められています。
アストラゼネカの吉越 悦史 最高財務責任者は、フェアトレードに関する認定に際し、企業を代表して次のように述べています。「私たちは、あらゆる状況において正しい行動を取ることに努め、児童労働や搾取を禁じた調達ガイドラインを策定しています。国際フェアトレードの製品を取り入れることで、途上国の生産者による支援を認識し、責任ある購買行動を続けていく所存です。」
持続可能な取引に向けて
アストラゼネカは今後も、国際フェアトレード認証製品を社内で提供し続けることで、生産者の労働環境や生活水準の向上、さらには自然環境に配慮した持続可能な取引の実現に寄与していく意向です。
フェアトレードの意義
フェアトレードは、「公平で公正な貿易」を意味します。通常の取引では、小規模な生産者が市場価格や販売先の選択肢に恵まれず、製品が安く買い叩かれることが多々あります。その結果として、生活水準が低下したり、児童労働や環境破壊といった問題が生まれてしまいます。フェアトレードでは、適正な価格で取引されることで持続可能な生産を支援し、人々の生活向上を目指します。
国連の持続可能な開発目標(SDGs)にも貢献し、特に貧困の撲滅、飢餓の解消、労働環境の向上など、重要な8つの目標に寄与するとされています。
終わりに
認定NPO法人フェアトレード・ラベル・ジャパンは、1993年に設立され、日本における国際フェアトレード認証ラベルの発行を行うとともに、フェアトレードの啓発やアドボカシー活動も展開しています。今回のアストラゼネカの認定により、より多くの企業がフェアトレードに参加し、生産者と消費者のつながりが強まることを期待しています。