I-PEXが新型細線同軸コネクタ「CABLINE(R)」シリーズを発表
I-PEX株式会社は、細線同軸コネクタ「CABLINE(R)」シリーズの新製品を発表しました。このシリーズは、ノートブックPCのディスプレイパネル接続において、60%という世界シェアを誇ります。新たに登場する「CABLINE(R)-CA IIP PLUS」と「CABLINE(R)-CA IIF PLUS」は、それぞれTwinaxおよびシールドFPC接続に最適な設計となっています。
新製品の概要
I-PEXが新たに発売した「CABLINE(R)-CA IIP PLUS」と「CABLINE(R)-CA IIF PLUS」は、次世代の通信機器向けやAIサーバーの接続に対応するために開発されました。これらの製品は、既存の「CABLINE(R)-CA II PLUS」と共通のリセプタクルを採用し、Twinaxおよび細線同軸ケーブルを利用できるフットプリントを変更せずに提供されます。「CABLINE(R)-CA IIF PLUS」は2024年11月に量産を開始し、「CABLINE(R)-CA IIP PLUS」は2025年2月からの量産予定です。
「CABLINE(R)-CA IIP PLUS」の特徴
「CABLINE(R)-CA IIP PLUS」は、エンタープライズ分野における高速データ伝送の要請に応える製品です。特にPCIe Gen5.0に準拠したSmartNICやDPUのカード接続において、長距離伝送が求められます。この製品は、ZenShield(R)による360度EMCシールドを搭載しており、ノイズ対策にも優れています。加えて、長距離伝送が可能なTwinaxケーブルを採用し、設計の自由度を高めています。
「CABLINE(R)-CA IIF PLUS」の特徴
一方、「CABLINE(R)-CA IIF PLUS」は、内部接続向けに特化したシールドFPC用コネクタです。データ伝送速度の向上と、IoTデバイスの周波数帯との干渉問題を解決するために開発されました。本製品もZenShield(R)を搭載し、EMC対策が施されています。また、振動や衝撃に耐えうるロックバー構造を採用し、高い嵌合保持力を実現しています。
CABLINE(R)シリーズの信頼性
I-PEXは1996年に世界初の細線同軸ケーブル用コネクタを発表し以来、数多くの製品を展開してきました。CABLINE(R)シリーズは、ノートパソコンなどの接続用に特化されており、高速伝送に適した設計が特徴です。
ZenShield(R)テクノロジー
ZenShield(R)は、I-PEXの小型コネクタにおける優れたEMC対策を実現する技術です。この技術により、自由な基板設計が可能になり、特に無線通信機能をつなぐ際の課題を克服します。
企業概要
I-PEX株式会社は、1963年設立以降、精密金型メーカーとしてスタートし、高速伝送に特化したコネクタの開発を行ってきました。現在は、コネクタおよびエレクトロニクス機構部品を中心に事業を展開し、国内外で信頼性の高い製品を提供しています。
結論
I-PEXの新たな細線同軸コネクタ「CABLINE(R)」シリーズは、次世代の通信機器への需要に応える製品として位置付けられています。特に、AIサーバーやエンタープライズ市場における高速通信のニーズにマッチした設計が施されており、今後の展開が期待されます。