CyCraft、サイバーセキュリティの革新を進める
台湾を拠点にするAIサイバーセキュリティベンチャー企業、CyCraftがこの度、シリーズBラウンドで合計565万ドルの資金を調達したことを発表しました。この資金調達により、CyCraftは、新たに開発した「CyCraft AI SecOps Platform」と呼ばれる、AIを駆使したセキュリティ運用プラットフォームを正式にリリースしました。これにより、台湾や日本、さらには東南アジア地域のサイバーセキュリティ関連サービス企業は、より高度なAI主導型のサービスを提供できるようになります。
このプラットフォームは、大きく三つの主要製品で構成されています。
1. Xensor
Xensorは、高度なエンドポイントエージェントであり、フォレンジック(証拠収集)とレメディエーション(復元作業)の両方に対応しています。このエージェントは軽量ながらも強力な機能を持ち、サイバー攻撃からの迅速な回復を可能にします。
2. CyCarrier
続いての製品、CyCarrierは、サイバーキルチェーンを積極的に追跡するためのコックピットであり、高効率なUI/UXを備えています。AI技術を利用することで、攻撃の侵入経路を視覚化し、自動化されたプロセスで攻撃の根本原因を特定します。また、各経路ステップにおいてMITRE社のATT&CKフレームワークとのマッピングを行うことで、セキュリティアナリストの効率的な調査を支援します。
3. CyberTotal
最後の製品CyberTotalは、脅威インテリジェンスの収集と整理を自動化するプラットフォームです。世界中の約20の情報源からセキュリティ関連のデータを集め、それを整備することで、アナリストは迅速にIOC(Indicator of Compromise)の深刻度を判断できるようになります。特に、CyCarrierとの連携により、常に最新の情報を基にした脅威ハンティングが可能になります。
これに伴い、パビリオン・キャピタルのチーコン・チョウン氏は、「サイバーレジリエンシーのための革新的なAIの研究と開発を行うCyCraftは、サイバーセキュリティ業界における大変革の最前線に立っている」とのコメントを寄せました。また、CIDグループのスティーブン・チャン会長も、「技術革新の時代において、サイバーセキュリティは各産業における重要な差別化要因となる」と述べ、CyCraftの過去18ヶ月間のパフォーマンスがそのビジョンとテクノロジーへの専念を示すものだと語りました。
CyCraftの企業概要
CyCraftは、フォーチュン500企業や各国政府を主要なクライアントに抱えるテクノロジー企業として知られています。AI技術を活用することで、IT、OT、IoT、クラウドなどが絡み合った複雑かつダイナミックなサイバー空間における防御の自動化とレジリエンシーの向上を目指しています。特に、サイバー犯罪調査やインシデント対応の分野で業界をリードしており、確固たる技術力を誇ります。
本社は台北に位置しており、台湾、シンガポール、日本、タイ、インドネシア、フィリピン、マレーシア、ベトナムのアジア8ヵ国で、自社のAutonomous SecOps Platformを提供しています。これからもCyCraftは、サイバーセキュリティの分野でさらなる革新を進めていくことでしょう。
詳しい情報は、
www.cycraft.comをご覧ください。