新型パワーIC登場
2025-09-19 11:14:51

サンケン電気が新型パワーICを量産開始、放熱性向上で電力効率も改善

サンケン電気、新型パワーIC「STR3A42xHD/MDシリーズ」の量産開始



埼玉県新座市のサンケン電気株式会社が、スイッチング電源用の新しいパワーIC「STR3A42xHD/MDシリーズ」の量産を発表しました。このシリーズには、特に「STR3A424HD」と「STR3A426MD」が含まれており、効率的な電源供給を実現します。従来モデルと比較し、高放熱性を実現した DIPA8パッケージを採用しており、さまざまな電子機器での利用を想定しています。

高放熱DIP8パッケージの特徴



新型の高放熱DIP8パッケージは、これまでのDIP8パッケージとは異なり、全ての端子がドレイン端子として設計されているため、基板への放熱経路が大きく拡大されました。この改良により、最大出力電力が従来の約23Wから約32Wに増加し、より大きな電力に対応可能となりました。

具体的には、AC85~265Vのアダプタにおいて、負荷状態に応じて自動的にグリーンモードやバースト発振モードに切り替わるため、軽負荷から重負荷までの全負荷範囲において効率が向上します。また、冷蔵庫や洗濯機などの白物家電をはじめ、AC/DCアダプタなど広範な用途に適しています。

充実した保護機能



STR3A42xHD/MDシリーズは、保護機能が豊富で、低コストでも高性能な電源システムの構築が可能です。過電流保護(OCP)や過電圧保護(OVP)、過熱保護(TSD)が搭載されており、各種保護機能により故障を未然に防ぐことができます。また、タイマー内蔵の過負荷保護(OLP)により、自動復帰も可能です。

ステップドライブ制御とグリーンモード



新しいパワーICに搭載されたステップドライブ制御技術は、負荷に応じてパワーMOSFETのゲートドライブを最適に制御します。この機能により、サージ電圧が低減され、損失を抑えることができます。また、グリーンモードによって発振周波数が制御され、負荷が軽くなるにつれて発振周波数が減少します。この設計により、スイッチング損失が低減し、軽負荷での効率も大幅に向上します。

まとめ



サンケン電気の新型パワーIC「STR3A42xHD/MDシリーズ」は、単に性能向上だけでなく、省エネ性能や環境への配慮も兼ね備えた製品であると言えます。今後、さまざまな製品に採用されることが期待されるこの新技術は、電源供給の新たなスタンダードとなる可能性を秘めています。

さらに詳しい情報は、サンケン電気の公式サイトをご覧ください。



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