江戸の街道展再開
2019-01-25 10:00:05
江戸の街道を遊覧する特別展が江戸東京博物館で再公開
特別展「江戸の街道をゆく~将軍と姫君の旅路~」
江戸時代、幕府によって整備された街道は、往来する人々や行列で賑わいを見せていました。そして、その華やかな行列は将軍や姫君たちのもので、権威の象徴として位置づけられていました。このたび、東京都江戸東京博物館において特別展「江戸の街道をゆく~将軍と姫君の旅路~」が再オープンします。本展では、江戸の街道とその歴史を辿る、貴重な展示品が多数登場します。
江戸の街道の歴史
江戸時代の初め、特に慶長6年(1601年)、徳川家康は日本橋を起点に街道の整備を進めました。これにより、五街道が整備され、旅人たちは日本橋を通って各地を結びました。その様子は、当時の日本橋の繁栄や江戸の中心性を物語っています。
展示品の見どころ
展覧会では、将軍家や姫君の旅路に関連する資料を通して、江戸の街道が持つ歴史的意味を探ることができます。特に、十二代将軍徳川家慶が下向する姿を描いた「楽宮下向絵巻」は圧巻で、全長約18mの絵巻の詳細を直接体感できます。加えて、家茂の上洛を描く「東海道名所風景」や、薩摩藩島津家の婚礼道具なども展示され、華やかな旅路が浮かび上がります。
各章の紹介
第1章:武家の通行~威信をかけた旅路~
江戸時代、将軍は大行列を通して武威を見せつけました。「日光東照社参詣図屏風」では、三代将軍徳川家光の壮大な日光社参の様子を味わうことができます。
第2章:姫君の下向~華麗なる婚礼の旅路~
三代将軍家光以降、徳川将軍家は摂家や宮家からの姫君を迎える慣例がありました。ここでは、初公開となる島津家の女乗物「黒漆丸十紋散牡丹唐草蒔絵女乗物」など、婚礼道具の贅を尽くした姿をご覧いただけます。
第3章:幕末の将軍上洛~描かれた徳川家茂の旅路~
十四代将軍家茂の上洛は183年ぶりの出来事で、絵画作品に刻まれたその旅の様子を感じることができます。「末広五十三次」のような作品は、当時の人々にとって大きな話題となりました。
エピローグ~今日の道を考える~
明治5年に新橋-横浜間で鉄道が開通し、江戸時代の街道を使った旅行のスタイルも変化しました。「六郷蒸気車鉄道之図」に描かれる汽車や洋装の人々は、過渡期を示しています。
ご来館の際のご案内
特別展は2019年4月27日(土)から6月16日(日)の期間にわたり、江戸東京博物館で開催されます。入館料やアクセス方法については、公式サイトをご確認ください。なお、小学生や都内在住の中学生は常設展が無料で観覧できるため、この機会にぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
本展を通じて、江戸の街道とその歴史を再発見し、当時の人々がどのように旅をしていたのかを感じ取っていただければと思います。
会社情報
- 会社名
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公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都江戸東京博物館
- 住所
- 東京都墨田区横網1-4-1
- 電話番号
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