千葉県房総エリアで共同配送がスタート
千葉県房総エリアにおいて、東京電力パワーグリッド株式会社(以下、東京電力PG)とNTT東日本株式会社(以下、NTT東日本)による工事用物品の共同配送が始まりました。この取り組みは、電力と通信という異なる分野の事業者が連携し、工事用物品の配送効率を改善するための新たな試みです。
1. 取り組みの背景
近年、物流業界では担い手不足や輸配送力の低下といった問題が顕在化しています。それに伴い、ドライバーの負担を軽減させたり、輸配送の効率を向上させる取り組みが急務となっています。特に、インフラを支える事業者にとって、資材の安定供給と環境負荷の低減は重要な課題です。また、平常時から効率的な輸配送体制を整えることで、災害発生時にも高い対応力を維持できるようになります。東京電力PGとNTT東日本は、東京ガスネットワーク株式会社と共同で、ガス、電力、通信の社会インフラを支える連携協定を結び、各社のリソースやデータを活用して業務の効率化に努めています。
2. 共同配送の概要
この共同配送プログラムは、千葉県房総エリア、具体的には成田市、茂原市、木更津市を対象にスタートしました。配送はNTT東日本の倉庫から東京電力PGの倉庫に輸送後、両社の工事用物品を混載して配送するという流れです。
特に房総エリアを選定した理由は、NTT東日本の配送ルートが東京電力PGの倉庫の近くを通り、両社の配送先が地理的に近接していることから共同配送が実現しやすいと判断されたためです。
3. 実証実験の結果
共同配送を開始する前に、このスキームの有効性を確認するため、実証実験を行いました。実施は、2025年の4月17日、24日、5月15日の3回で、千葉房総エリアで実施されました。
実証実験では、トラックの台数を1台削減、総走行距離を15%減、平均積載率を14%増など、複数の評価項目において効果がみられました。また、CO2排出量も13%減少しました。これらの結果から、今回の共同配送が本格的に開始される運びとなりました。
4. 実施体制
この取り組みでは、NTT東日本が株式会社NTTロジスコに、東京電力PGが東電物流株式会社にそれぞれ輸配送業務を委託し、共同配送を実施します。配送は週に1回行われる予定です。
5. 今後の展開
今後は共同配送のエリア拡大や幹線共同輸送、共同倉庫の利用についても検討を進めていく方針です。また、災害時における車両の相互利用など、迅速な対応を図れる体制の構築も重要な課題です。さらに、共同配送から得た知見を活かし、インフラ事業全体の持続的な運営と地域価値の向上に寄与するために、各社間の連携を深めていくのです。
このように、東京電力PGとNTT東日本の共同配送は、地域社会へのサービス向上だけでなく、インフラ事業全体の進化にも繋がる大きな一歩であると言えるでしょう。