上月財団、第21回クリエイター育成事業の助成対象者を選定
上月財団は、2024年7月30日に東京で第21回「クリエイター育成事業」の二次選考会を開催しました。この事業は、クリエイターを目指す15歳から25歳までの若者を対象に、創作活動の支援を行うものです。
例年の年額助成金が60万円だったところ、今回からは72万円に増額され、より手厚いサポートを実施します。
応募状況と選考プロセス
2024年の募集期間である2月19日から5月7日にかけて、全国から137名の応募が集まり、デジタルや手描きの作品が提出されました。6月には、一次選考を通過した40名が二次選考会に参加し、複数のテーマから1つを選んで実技審査と面接に挑みました。
選考委員会には、手塚プロダクションの松谷孝征代表取締役社長、漫画家の吉住渉先生、コナミデジタルエンタテインメントの出羽昌司専務執行役員、そして上月財団の東尾公彦専務理事が名を連ね、厳正な審査を行った結果、最終的に合格者は30名に絞られました。
助成金の授与と激励の言葉
発表に先立ち、東尾選考委員長は参加者に向けて「この貴重な経験を将来の創作に活かし、夢を実現してほしい」と激励のメッセージを送りました。続いて、文化庁の芸術文化調査官である椎名ゆかりさんからも挨拶がありました。
その後、松谷選考委員による講評が行われ、合格者への認定書の授与が行われました。
合格者たちは、助成金を通じて安心して創作を続けられる環境が整いました。
特別ゲストの登場
また、会場には2018、2020、2021年度の選定者であり、数々の人気漫画を手掛けるくさかべゆうへい先生も訪れ、特別インタビューに応じました。くさかべ先生の貴重な体験談に、参加者たちは熱心に耳を傾け、質疑応答では多くの質問が寄せられました。
受賞者たちの反響
助成対象者と認定された若者たちは、喜びの声を寄せました。例えば、東京藝術大学大学院の葭原武蔵さんは、アニメーション制作には多大な費用がかかるため、助成金が画材や撮影機材、映画祭への出品費用に充てられると感謝の意を表しました。一方、武蔵野美術大学の野口彩さんは、アルバイトによる作業時間の確保が難しい中で、この助成金が夢に向かう大きなステップになったと感激を露わにしました。
クリエイター育成の道を切り開く
上月財団は2004年度からこの「クリエイター育成事業」を実施し、これまでに700名以上のクリエイターを支援してきました。今回の助成を受けた若者たちも、漫画家やアニメーション制作者、アーティストとしての道を歩み始めます。
今後も上月財団は、未来のクリエイターを積極的にサポートし、教育と創作活動の発展に寄与していく方針です。
事業概要
- - 助成金: 年額72万円
- - 助成年数: 30名
- - 助成期間: 2024年8月から2025年7月まで
- - 対象者: クリエイターを目指す15歳から25歳までの方
- - 選考方法: 選考委員会による
上月財団の紹介
上月財団は、1982年にコナミグループの上月景正氏によって設立され、教育や文化振興に寄与する活動を続けています。スポーツ関連事業や社会からのニーズに応じた助成活動も展開し、より良い社会の形成を目指しています。
所在地: 東京都港区北青山1-2-7
代表者: 上月景正
連絡先: 03-5414-2811
公式サイト:
上月財団