慶大発ベンチャーAdipoSeedsが資金調達を実施
近年、再生医療の分野で注目される慶應義塾大学発の株式会社AdipoSeedsが、資金調達を行ったことが発表されました。これは、脂肪組織由来の多機能血小板であるASCL-PLCの事業化に向けたもので、シスメックス株式会社およびDCIパートナーズ株式会社が関与しています。これにより、AdipoSeedsは再生医療の実現に向けた大きな一歩を踏み出しました。
資金調達の詳細
AdipoSeedsが行った第三者割当増資では、シスメックス株式会社が持つ検体検査に関する技術や知見を活用し、商品の品質向上や製造効率化を図る計画があります。これにより、再生医療のプロセスをより信頼性の高いものにすることが期待されています。
特に、「難治性皮膚潰瘍治療向け」(開発コード:ADS-01)では、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の創薬ベンチャーエコシステム強化事業に提案が採択され、早期に国内での第I/II相試験の開始を目指しています。従来の治療法が難しい皮膚潰瘍に対し、AdipoSeedsの技術が新たな光をもたらす可能性があります。
また、輸血用血小板向け(開発コード:ADS-02)も進行中。東京科学大学にて実施予定の臨床研究では、ヒトの安全性を確認するための準備が進められています。特定認定再生医療等委員会の審査もクリアしており、この研究も非常に注目されています。
AdipoSeedsのビジョン
企業の理念は「脂肪から血小板をつくり、新しい血液の流れを創る」であり、廃棄予定の脂肪を用いて安全な血小板製剤を低コストで提供することを目指しています。これにより、少子高齢化が進む社会での血小板不足問題の解決に寄与することを狙っています。
さらに、AdipoSeedsではPRP療法(Platelet Rich Plasma、多血小板血漿)にも取り組んでおり、献血に依存しない血小板製剤の実用化を目指しています。このような研究開発が進むことで、さらなる医療の進歩が期待されます。
まとめ
今回の資金調達により、AdipoSeedsは再生医療の分野における研究開発を加速させ、実用化に向けた準備を進めます。今後、同社が開発する製品がどのように医療現場において活用されるのか、注目が高まります。医療業界に革命をもたらす可能性を秘めたAdipoSeedsの今後の展開から目が離せません。