明治大学の和泉キャンパスに位置する「和泉ラーニングスクエア」が、2025年度のグッドデザイン賞を受賞しました。この受賞は、公益財団法人日本デザイン振興会が主催するもので、和泉ラーニングスクエアは明治大学の創立140周年記念事業として2022年に完成しました。
和泉ラーニングスクエアは、京王井の頭線の永福町駅から徒歩圏内にあり、学生たちの学びの場として重要な役割を果たしています。旧教育棟である第二校舎は1960年に竣工され、著名な建築家・堀口捨己氏によって設計された建物です。新たに誕生した和泉ラーニングスクエアは、この旧校舎の設計思想をベースに、現代の教育環境やアフターコロナに対応する形で再構築されています。
審査委員からは「立体的にラーニングコモンズが展開しているアトリウムが素晴らしい」との評価を受けており、特に生徒同士の交流を促進する空間デザインが高く評価されました。このデザインにより、学習者それぞれが個別に学びながらも、互いの学びの様子が見える関係性を持つことが可能になっています。
また、和泉ラーニングスクエアは、ガラス張りのグループボックスを通じて学生の活動を外部に示すことで、他の学生たちの学習意欲を引き出す役割も果たしています。
さらに、特筆すべきは、この新しい施設が机や椅子を持たない「カイダン教室」を備えている点です。この教室では、学生は自由な発想や議論を行うことができ、既成概念に囚われない学びを実現することが可能です。
和泉ラーニングスクエアの受賞は、明治大学にとって重要な意味を持ちます。同大学においては、和泉図書館が2012年度グッドデザイン賞を受賞して以来、二度目の快挙です。
加えて、和泉ラーニングスクエアは2024年にもBCS賞を受賞することが決まっており、大学として唯一の受賞事例として注目を集めています。
教育施設としての価値が非常に高い和泉ラーニングスクエアには、学生の成長を促進する要素が多く取り入れられています。この新しい学びの場が、多くの学生に利用され、教育環境の進化を象徴する存在となることが期待されています。
この革新的な施設の評価は、今後も建築界や教育界で注目されることは間違いありません。明治大学の未来を担う若者たちが、ここで新たな知識を得て成長していく姿を見守りたいと思います。