歌舞伎界の新たな歴史、錦織なす襲名展
歌舞伎の大名跡、尾上菊五郎に新たな歴史が刻まれることが決定しました。令和の時代において、初の襲名となる八代目尾上菊五郎と六代目尾上菊之助が共演する『八代目 菊五郎・六代目 菊之助 襲名展』が、銀座三越で2025年5月29日から6月30日まで開催されます。これは、江戸歌舞伎で名を馳せる「音羽屋」に属する父子による贈るべき展覧会で、今までの功績を振り返るだけでなく、未来へとつながる新しいステージを感じさせるものとなっています。
伝統をつなぐ音羽屋の心
1770年に初代が名乗って以来、音羽屋は7代にわたってその芸を受け継いできました。これまで歴代の尾上菊五郎はそれぞれに個性的な演技と独創的な解釈を持ち、歌舞伎界に多大な影響を与えてきました。特に五代目尾上菊五郎は多くの黙阿弥作品を演じ、その名を高めました。さらに六代目は、明治から戦後にかけての歌舞伎界を牽引し、名優としての名跡を受け継ぎました。現在の七代目も多彩なジャンルで技を磨き、観客を魅了し続けています。
八代目尾上菊五郎と六代目尾上菊之助は、これまでの先人たちの芸を受け継ぎながらも、新しい時代に向けた挑戦を続けています。本展ではその姿を間近で見ることができる、貴重な機会が設けられます。
優雅な衣裳と小道具、魅力あふれる展示内容
襲名展では、豪華絢爛な歌舞伎衣裳や小道具が展示され、訪れる人々はそれらを間近で堪能できる機会です。特に、歌舞伎俳優初の等身大アクリルスタンドもお目見えし、記念撮影を楽しむこともできます。このような展示は普段見ることができないため、ファンや新たに歌舞伎に触れる人々にとって、大きな魅力となることでしょう。
また、令和5年に上演された新作歌舞伎『ファイナルファンタジーⅩ』の舞台小道具や剣のレプリカも初公開されます。これによって、伝統的な歌舞伎の魅力と現代的な要素が融合した新たな演目の世界観が展開されます。
展示会の詳細
「八代目 尾上菊五郎・六代目 尾上菊之助 襲名展」は、非常に楽しみなイベントです。会期は2025年5月29日から6月30日まで、銀座三越新館9階のテラスルームで開催されます。入場は無料で、誰でも楽しむことができます。
最後に、展示場所では、作品や展示ケースに触れないようお願いされています。また、鉛筆以外の筆記用具の使用が禁止されていますので注意が必要です。新たな歌舞伎の歴史に触れるこの機会に、ぜひ多くの方に足を運んでいただきたいと思います。