奈良墨とSDGs
2022-02-04 17:39:35
奈良墨の歴史を紐解く!SDGsシンポジウムで新たな魅力を発信
奈良墨の魅力を未来へ
2022年2月17日(木)、奈良で「奈良SDGs学び旅シンポジウム」が開催されます。このシンポジウムは、「奈良墨の歴史と多彩な書の文化を未来へつなぐ」というテーマのもと、墨作りの伝統とその価値を再評価する機会を提供します。
奈良は日本における墨作りの発祥の地であり、現在も全国の墨の約90%を生産しています。手書き文化が衰退する現代にあって、墨文化の重要性は増しています。墨の存在は、古代の文献や歴史を知るためのかけがえのない手段でもあります。794年の平安京遷都に伴い、奈良が持つ墨の文化は地域を超えて広まっていったのです。
墨とSDGs
興味深いことに、奈良の墨作りの歴史はSDGs(持続可能な開発目標)の複数の目標に結びついています。例えば、質の高い教育を提供することや、地域産業を育成すること、さらには持続可能な町づくりや自然資源の保護などが挙げられます。墨なしでは、私たちは飛鳥時代や奈良時代の貴重な文献を知ることができませんでした。
しかし、墨制作の産業は1935年には44軒で総生産量2265万丁に達していたものの、2013年には10軒、年間生産量も70万丁と大幅に減少してしまいました。このような状況に対する警鐘は、墨産業だけでなく、文化全体の存続にも関わります。このシンポジウムは、墨を通じて日本の書文化、さらにはアジアの文化的な歴史の大切さを再確認する良い機会と言えます。
シンポジウムの目的と内容
シンポジウムの目的は、奈良墨の素晴らしさを伝え、失われつつある伝統の価値と新しいアートとしての魅力を発見することです。基調対談では、奈良墨の価値を未来に繋げるための意見交換を行い、続いて著名なアーティストたちが墨の新たな魅力を語ります。特に、桃蹊氏やクリスティン・フリント・サト氏など、様々な視点からの墨の使用法が披露されます。
参加方法と詳細情報
シンポジウムは奈良公園バスターミナルのレクチャーホールで13時から開始しますが、オンライン視聴も可能で、定員は100名です。参加は無料ですが、事前の申し込みが必要です。観覧を希望される方は、奈良SDGs学び旅の公式ウェブサイトから申し込みが可能です。
奈良の未来を担う新たな試み
このイベントはまた、2025年に大阪・関西万博で奈良の墨を発信するきっかけともなるのでしょう。シンポジウムを通じて、奈良の墨を先駆けに、地域産業の現状を知り、未来に向けた行動を促すことが期待されています。奈良の素晴らしい文化を次世代に繋ぐ重要な役割を果たす本会議が、多くの人々に影響を与えることを願います。
会社情報
- 会社名
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奈良新しい学び旅推進協議会
- 住所
- 奈良県奈良市東紀寺町2-10-1
- 電話番号
-
0742-20-7807