静かな退職の実態
2025-10-31 09:13:30
「静かな退職」の実態と経営者・社員間の意識の差を検証
「静かな退職」の実態と経営者・社員間の意識の差を検証
近年、日本国内で注目を集める「静かな退職(Quiet Quitting)」が、ビジネスシーンにおいてどれほどの影響をもたらしているのか。株式会社つむぎが実施した独自のアンケート調査から、経営者と社員の意識のズレやこれがもたらす組織課題についての真実が見えてきました。
静かな退職とは
「静かな退職」とは、従業員が退職や転職を選択せず、必要最低限の業務しか行わない状態を指します。これは、職場環境や人間関係が影響しており、潜在的な問題を抱える企業にとって重要な指標です。つむぎ株式会社は、この「静かな退職」に関する調査を2025年10月に行い、経営者と社員それぞれから意見を集めました。
調査結果概要
調査結果の中で「静かな退職」を認知している人の割合は、経営者と社員共に約2割と低い認識でした。しかし、実際に自社で静かな退職が起きていると感じている回答者は、社員29.7%、経営者22.9%と、両者の間に7%ほどの認識の違いが見られます。このギャップが重要なポイントです。
認識のズレ
原因
調査結果を見ると、静かな退職の原因として上位には「給与・処遇」「やりがい不足」「上司との関係」が挙げられましたが、具体的な回答率には違いがありました。特に「給与・処遇」については、社員の回答が10.9%も高く、やりがいや上司との関係に関しても社員の方が強く不満を持っていることが浮き彫りになりました。このことは、社員が上司とのコミュニケーションや評価に対して不安を感じていることを示唆しています。
解決策
解決策としては「働き方の柔軟性」「ビジョン・ミッションの醸成」「評価制度の改善」が挙げられましたが、経営者と社員の評価には大きな違いがあり、特に「評価制度の改善」が社員には最も重要視されていました。これに対して、経営者はそれを3番目に位置づけるなど、ニーズのミスマッチが見られました。これは企業が職場の環境を整える上で、絶対に無視できない要素です。
「やりがい」の重要性
「やりがい」を生み出すためには従業員一人ひとりのビジョンやミッションが浸透することが必要です。調査の結果からも、やりがい不足を解消するためには個々のビジョンを明確にし、職場環境を整える必要があることが強調されました。特に、一人ひとりの意見に耳を傾け、働く意味や価値を見出すための施策が求められています。
つむぎの取り組み
つむぎ株式会社は、「思い」を可視化する「パーソナルブランドブック」を提供し、経営者と社員の対話を促進する取り組みをしています。これにより、個々の想いを言葉に変えて、組織内での共感を生み出そうとしています。数字だけで示される業績から一歩踏み出し、組織の温かさや魅力を再発見するためのアプローチです。
結論
この調査を経て、静かな退職の背景には様々な要因が絡んでいることが分かりました。経営者と社員の意識のズレを埋め、共通の理解を深めることで、より良い職場環境の創造が期待できます。つむぎ株式会社のこの取り組みが、今後の中小企業において永続的な成長を促進する一助となることを願っています。
会社情報
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つむぎ株式会社
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