大東建託の新たな試み
大東建託株式会社が、インドネシアのシンガプルバンサ・カラワン大学(UNSIKA)と協力し、施工管理技術者を育成するための専門講座を開設することに合意しました。この講座は、建設業における人材不足を背景に、将来の施工管理技術者の育成を目的としています。
現在の人材確保の課題
現在、日本の建設業界は、理系学生の減少や今後の人材確保が困難な「2024年問題」に直面しています。そのため、優秀な外国人材の確保は、業界全体の喫緊の課題となっているのです。大東建託は、これまでにもウズベキスタンのタシュケント国立工科大学からの学生採用選考を行うなど、国際的人材育成に取り組んできました。
新講座の概要
新たに設立される施工管理技術者育成講座は、2025年8月から開講予定です。この講座では、日本語能力試験対策講座、1級建築施工管理技士講座、日本の知識習得講座といった多様なカリキュラムが用意されており、受講希望の学生は選考を経て、このプログラムに参加することができます。
選考プロセス
受講希望者は、1次選考を受け、日本語能力試験対策講座に通うことになります。この講座でN2レベルの合格を目指し、2027年3月にはその結果に基づく2次選考が行われます。選考に通過した学生は、専門講座を受け、日本での就業機会を得ることができます。
大東建託の取り組み
大東建託の代表取締役である竹内啓氏は、このプログラムが日本の建設業界にとって優秀な外国人材の確保につながると期待を寄せています。また、同社は技術者の日本での生活に迅速に慣れるためのサポートも行う方針です。
アデ・ママン・スヘルマン学長のコメント
シンガプルバンサ・カラワン大学の学長、アデ・ママン・スヘルマン氏もこの協力関係を嬉しく思い、日本の教育制度が持つ優れた規律や倫理観が今後の学生たちに良い影響を与えると強調しました。彼らの取り組みは、教育、研究、社会貢献に寄与するものと位置付けています。
未来への期待
この講座の開設を通じて、両大学の連携が強まり、高い専門技術を持った施工管理技術者が次々と日本に来日することが期待されています。これにより、国内の建設業界の発展にも貢献することでしょう。
今後、両国の建設業界との協力が深まることが期待されます。大東建託のこの新しい試みが成功し、国際的な人材交流の一環として活発な活動が行われることを願います。