第35回全国きき酒選手権大会が開催
日本酒文化の普及を目的として1981年に始まった「全国きき酒選手権大会」は、今年で35回目を迎えました。10月30日に東京都千代田区のホテルニューオータニで開催され、各県から選抜されたアマチュア選手たちが、筆記試験ときき酒競技に挑みました。
大会の概要と競技方法
大会は午前中の受付から始まり、開会式の後に筆記試験が行われ、その後、実際のきき酒競技が実施されました。競技では、7種類の日本酒の色、味、香りを鑑賞しながら、参加者がその微妙な違いを見極める腕を競いました。競技者はまずテーブルに並べられた日本酒の好みの順位を付け、次に同じ日本酒を別の並びで再度きき分け、最終的に2回の順位の一致性が評価されます。
各部門の優勝者
個人の部
当日の個人の部の優勝者は秋田県の工藤功一さんで、彼は自身の優勝に対して「めったにない経験で、本当に驚いています」と語りました。参加選手は、普段の練習で培ったスキルをフルに活かし、特に香りをつかむ難しさに直面したとのことです。
- - 準優勝: 愛知県の望月麻衣さん
- - 第3位: 愛媛県の越智栄一さん
団体の部
団体部門では、小堀泰志さんと中山敏明さんのチームが千葉県代表として優勝しました。競争が激しい中で、彼らは見事にその名を刻みました。
- - 準優勝: 宮城県代表の勝又忠則さん・清水達史さん
- - 第3位: 石川県代表の北村浩太郎さん・下木雄介さん
大学対抗の部
特別参加としている大学生たちの部門でも熱い戦いが繰り広げられました。今年優勝したのは成城大学の今野広夢さんと鷲見将太さんのチームで、次いで神戸大学と日本大学がそれぞれ準優勝と第3位に輝きました。
参加者の想い
工藤さんは「日本一のきき酒師になるとは思ってもいなかったので、非常に嬉しい」とコメントし、他の選手たちもその熱意を持って競技に臨んでいました。大会を通じて日本酒の奥深さを感じ、酒文化の大切さを再認識する良い機会となったようです。
大会を取材するプレス
今年も多くのメディアが大会に参加し、きき酒の魅力を広げていく場面が見られました。プレスに向けたミニ日本酒セミナーも同日開催され、国税庁の専門家による貴重な講義が行われました。
このように、全国きき酒選手権大会は熱気にあふれた雰囲気と共に、多様な選手たちの競技が展開されました。これからも日本酒文化の振興に向けて、このような大会が続いていくことが期待されます。