房総ジビエの新しい料理とその魅力
令和7年1月14日、千葉県千葉市にて第7回房総ジビエコンテストが開催され、優秀なジビエ料理が数多く出揃いました。千葉地域における野生鳥獣の増加は、農作物に対する深刻な被害をもたらしており、年間約3.3億円もの損失が報告されています。この状況を打破するため、県は捕獲した猪や鹿を活用してサステナブルな資源としての価値を見出し、房総ジビエの普及を進めています。
房総ジビエとは?
「房総ジビエ」とは、野生鳥獣の肉を用いた料理であり、特に適切な衛生管理のもとで処理された猪や鹿肉を指します。これを飲食店で提供することで、地域の食文化を再活性化させ、同時にSDGs(持続可能な開発目標)の達成にも寄与しています。その理念は、「やっかい者を資源にする」という新しい視点から生まれました。
コンテストの結果
今年のコンテストでは、26作品が応募され、厳選な審査を経て受賞作品が決定しました。
最優秀賞(千葉県知事賞)
「猪のぬか炊き-未来への一皿-」
創作したのは東京・港区にある酒亭穂椋の岡田東司さん。こちらの作品は、郷土料理の「ぬか炊き」をベースに、発酵の技術を取り入れ、見た目や食感、味わいの幅を持たせた一皿です。米の生産過程で出る米糠を活用し、環境への配慮も表現されています。酵素で柔らかく調理された猪肉は、食感のコントラストを大切にしつつ、アクセントとして野菜の甘さと辛味を融合しました。
優秀賞(千葉県農林水産部長賞)
「山容水態と発酵~千葉県産猪肉の獅子頭と季節野菜の発酵唐辛子煮込み~」
この作品は、千葉中央区の過門香銀座本店の須田広樹さんによるもの。自然のサイクルをイメージした料理構成になっており、山や川の変化を表す「山容水態」をテーマにしています。食材には、養分を運んでくれる悠久の流れを象徴する鮎と、そこから育まれる猪や季節の野菜を使用しています。
房総ジビエフェア2025の開催
受賞作品は、現在開催中の「房総ジビエフェア2025」でも堪能可能です。このフェアには80を超える対象店舗が参加しており、フェア対象のジビエ料理を1,000円以上注文すると、抽選で県産品が当たるプレゼント企画も進行中です。
フェア詳細
- - 開催期間: 令和7年1月20日(月)から2月28日(金)まで
応募方法は、Webまたは応募用はがきを通して簡単に行えます。応募者の中から、抽選で50名に豪華な県産品がプレゼントされる企画もあるため、ぜひ多くの方に参加していただきたいと思います。
ジビエ料理は、地域の文化や食材を深く理解する手段としてだけでなく、持続可能な未来への第一歩でもあります。ぜひこの機会に房総ジビエの魅力に触れてみてはいかがでしょうか。私たちの地域資源を生かし、サステナブルな食文化の未来を共に築いていきましょう!
詳しい情報は房総ジビエ特設サイトをチェックしてください。