岡山大学、産学連携の進化を遂げる!
2024年7月、愛媛県松山市にて「産学連携学会第22回大会」が開催されました。この大会には、国立大学法人岡山大学の教職員と連携企業の社員が参加し、彼らの取り組みや研究成果についての発表を行いました。産学連携は、教育だけでなく地域経済や社会との関係性を深化させる重要な取り組みです。
岡山大学は、地域に根差した研究とイノベーションの共創を重視しており、特に株式会社天満屋や大建工業株式会社らと共に「共創型共同研究」を推進しています。この共同研究は、学生や教職員、企業関係者が知見を共有し、解決すべき問題を見つけ出すことからスタートします。
共創型共同研究の成果
大会では、株式会社天満屋の山本寛地域連携事業部長が「地域百貨店におけるテキストマイニングを用いたマーケティング分析」というテーマで講演しました。この発表では、消費者からの問い合わせやクレームを蓄積し、それらを分析することで顧客のニーズを掘り下げる手法が示されました。これにより、地域でのマーケティング戦略を最適化する重要な知見が得られました。
さらに、大建工業の石黒成紀R&Dセンター開発企画室長も、岡山大学との共同研究を通じて「共同研究から共創へ」という新たなパラダイムシフトの重要性について話しました。企業と大学が対等な立場で研究を行い、課題解決に取り組む姿勢を促進することが目的です。
進化する教育と研究の場
岡山大学の舩倉隆央主査は、「DXサンライズおかやま」と呼ばれる産学金連携支援コミュニティについても言及しました。このプログラムでは、支援先企業のビジョンを共に描き、その実現に向けた中長期的な産学連携を目指しています。このような取り組みが地域経済の発展に寄与し、さらなるイノベーションを創出するのです。
研究・イノベーション共創機構の佐藤浩哉上級URAは、産学連携活動が経済や研究環境にどのように影響を与えているかについて分析した結果を発表し、参加者と意見交換を行いました。この貴重な経験を通じて、今後の連携活動がどのように進化するのか、参加者たちにも新たな視点が生まれたことでしょう。
今後の展望と地域貢献
大会の後、山本事業部長や石黒室長は、今回の発表を通じて多くの学びがあったと述べ、今後の企業活動にその知見を活かしたいとの意気込みを語りました。岡山大学は文部科学省の「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」などを通じて、職員のさらなる高度化および地域貢献に努めており、ナレッジワーカーの育成にも注力しています。
このような産学連携の取り組みは、単なる研究発表に留まらず、地域社会との連携を強める重要なステップとなります。岡山大学と地域産業界が共に歩む未来への期待が高まります。