長楽館が明治・大正期の迎賓録をオンライン公開！その魅力とは

明治・大正の迎賓録がオンラインで公開

京都市東山区にある国指定重要文化財、長楽館が特別展「長楽館115年の迎賓録－たばこ王が築いた社交の舞台－」に併せて、明治・大正期の来賓名簿を初めてオンラインで公開しました。この名簿は、実業家・村井吉兵衛によって創設された迎賓館、長楽館での交友関係や社交史を知る貴重な資料です。

長楽館の歴史

the long-lasting charm of Chourakukan:
長楽館は、村井吉兵衛により1909年に竣工された洋館で、かつては国内外の賓客をもてなす場として利用されていました。その建設にはアメリカの建築家J.M.ガーディナーが関与し、日本における洋館の先駆けとして重要な役割を果たしました。この長楽館が果たした文化的・外交的役割は、特に明治・大正時代において際立っていました。

名簿に記された賓客たち

オンラインで公開された名簿には、北白川宮両殿下や伊藤博文、大隈重信などの名前が記されています。大正期には、大正天皇の即位の礼に際し、ロシア特派大使やイタリア特派大使が長楽館に滞在し、その際の感想も名簿に残されています。このような歴史的資料は、長楽館がどれほど多くの賓客を受け入れ、重要な社交場であったかを知る手がかりとなります。

オンライン公開の目的

今回のオンライン公開は、文化財としての重要性を広く知ってもらうことを目的としています。これまで一般公開の機会が限られていたため、多くの人々に明治・大正期の社交史や外交史を知ってもらう絶好のチャンスとなります。このプロジェクトは、長楽館が受け継いできた「迎賓の歴史」を多くの人々に伝えることが狙いです。