未利用野菜が生まれ変わる
2025-10-30 16:24:15

未利用野菜に新たな命を吹き込むアップサイクルフードブランド「upvege」の誕生

未利用野菜に新たな命を吹き込むアップサイクルフードブランド「upvege」の誕生



未利用野菜は、消費市場で取り扱われることのない、形やサイズが規格に合わない農産物を指します。しかしそれでも、食材としての栄養価は十分に高く、調理次第で美味しさを引き出せる可能性を秘めています。そんな未利用野菜に新たな命を与えるべく、株式会社グリーンエースが立ち上げたアップサイクルフードブランド「upvege」は、食品ロスの問題を解決するための新たな取り組みです。

食品ロスとサステナブルな食の在り方



環境省によると、2022年度の日本における食品ロスは472万トンに達しており、その大半は家庭や事業所から排出されています。この現状を鑑み、健康や環境に配慮した選択肢を求める消費者の意識が高まっている現在、「サステナブルフード市場」は急成長を見せています。upvegeはこの流れを受け、「未利用野菜=廃棄物」という固定観念を覆すことを目指しています。廃棄される予定だった農産物を、おいしさに変える新たなサプライチェーンの構築に挑んでいます。

「upvege」のブランドミッション



upvegeのミッションは、未利用野菜に命を吹き込むことで、未来の食文化を創造することです。この目標に向かって、以下の4つの柱を掲げています。
  • - 高付加価値化: 未利用素材を高品質な食品へと再生。
  • - 技術革新: 自社開発の粉末化技術により、色・香り・栄養を保持したままの加工。
  • - 共創モデル: 企業や生産者、行政との協力による新たな商品開発。
  • - 新食文化創出: アップサイクルを特別なものではなく、日常の一部として取り入れる。

先進の粉末化技術



upvegeの最大の特徴は、東京農工大学との共同研究から生まれた「超高速乾燥粉末化プロセス」です。この技術により、生の野菜を最短で5秒というスピードで粉末化し、栄養素や色合い、香りをほぼそのまま保持することが可能です。この粉末素材は様々な食品に応用でき、例えばドレッシングやスープ、さらにはパンや麺類といった加工食品にも利用されています。このように、upvegeは未利用野菜の利用を拡大し、多様な形で消費者に美味しさを届けることができるのです。

代表コメント



株式会社グリーンエースの代表取締役である中村慎之祐は、「地域の農業を守りたいという思いから、未利用野菜の粉末化を研究した。形やサイズが異なるだけで市場に出せない野菜にも、命がある。それを技術で輝かせ、農家や企業、消費者を結びつける“捨てないものづくり”を広めていきたい」と述べています。

今後の展開と未来へのビジョン



upvegeは今後、小売や外食、食品メーカー、自治体などとの協業を強化し、未利用野菜を取り入れた新商品の開発にも注力していく予定です。また、地域と連携した循環型のアップサイクルモデルの構築を目指し、2030年までには「アップサイクル食品が一般食品市場の主要カテゴリーとなること」を目指しています。

このように、「upvege」が提案する新しいフードシステムは、未利用食品を適切に活用することで持続可能な未来を創造するための重要なステップとなるでしょう。


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会社情報

会社名
株式会社グリーンエース
住所
山形県酒田市蔵小路3番地
電話番号

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