ゲームを通じて実現する海洋再生プロジェクト「メタモバース」の挑戦
2023年9月6日、7日に静岡県の浜名湖サンホールで開催されるイベント「メタモバース」では、ゲームを楽しむことで現実の海で重要な役割を果たす海草アマモの植栽に参加できる環境学習プログラムが行われる。この取り組みは、株式会社地球中心デザイン研究所と慶応義塾大学の共同プロジェクトとして実施され、教育版マインクラフトを活用した新しい形の環境教育が実現する。
メタモバースとは?
メタモバースは、ECDと慶応SDMの未来共創イノベーション研究室が共同で開発したゲームコンテンツです。このゲームでは、浜名湖の3D点群データを基にした海の地図が再現され、参加者は仮想空間内で海草アマモを「植える」ことで、その影響を体感することが可能です。植えた量に応じて、ミッションの進捗やCO₂の吸収効果が可視化され、子どもたちが「脱炭素 × 生物多様性」の重要性を実践的に学ぶ機会が提供されます。
環境教育の新しいアプローチ
参加者は、最初に藻場の役割や環境変数をスライドで学んだ後、専用のマインクラフトワールドに移り、実際にアマモを植えます。ゲームの中で彼らが行う行動は、浜名湖でも実際にアマモが植栽される仕組みで、バーチャルとリアルがシンクロする新しい「海洋デジタルツイン」としての役割を果たします。この一連の体験を通じて、子どもたちは海洋環境の保全に貢献できる意義を理解します。
プログラムの詳細
イベントは全3回行われ、各回60分の体験時間があります。参加者は6歳から18歳までが対象で、各セッション先着20名が参加できる(保護者同伴可)ため、早めの申し込みが推奨されています。
プログラムの流れ
1.
知る: ゲームやアマモの役割について学ぶ。
2.
遊ぶ: 専用ワールドで仲間と共にアマモを植栽。
3.
表彰式: ゲーム内のミッション達成者には表彰が行われる。
このイベントでは、海草の重要性だけでなく、地域の環境問題や地球温暖化の解決に向けた知識を得ることができます。また、仲間と協力しながら課題に取り組むことで、楽しみながら学ぶことができる貴重な体験となるでしょう。
ゲームが生むリアルな環境保護
アマモは「魚のゆりかご」とも称され、多くの生物にとって重要な生息環境となっています。そして、CO₂を吸収することで海の環境を守る役割も果たします。このイベントでは、ゲーム内での活動が実際の植栽に反映されることで、子どもたちは「遊ぶ」ことで「環境を守る」実感を得ることができます。
最後に
このメタモバースプロジェクトは、ゲームという手段を使って環境教育の魅力を高め、未来の海洋環境保護に寄与する取り組みです。楽しく学ぶことで、次世代の環境意識を育てることが期待されます。参加の申込みが始まっているので、ぜひこの貴重な体験を通じて、より良い未来のために一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。