水素エネルギーの革新
2025-05-27 10:46:43

水素エネルギーの未来を変える!住友重機械工業が開発した極低温冷凍機の革新技術

水素エネルギーの新たな可能性



住友重機械工業株式会社は、液化水素の貯蔵時に発生する損失を完全にゼロにする新しい技術を開発しました。それが、極低温冷凍機を使用した液化水素の安全な貯蔵技術です。最近、同社が発表したこの技術は、カーボンニュートラル社会の実現に向けた重要なステップとされています。

液化水素の貯蔵とその課題



液化水素は、高純度な水素を燃料電池などに供給できるため、現在非常に注目されていますが、その貯蔵にはいくつかの課題があります。水素の沸点がマイナス253℃と極めて低いため、貯蔵容器内では液化水素が気化して水素ガス(BOG)が生成されます。このBOGを放散しない限り、容器内の圧力が上がりすぎるため、これは避けることが難しいのです。結果として、小型の貯蔵容器では1日に全体の0.5~1%の液化水素が失われてしまいます。これが大きな経済的損失を引き起こし、水素エネルギーの普及を妨げる要因となっています。

住友重機械工業の新技術



今回、同社が開発した極低温冷凍機は、これまでの液化水素の貯蔵に関する課題を解決するものです。この冷凍機は、特に、独自開発の熱交換器を利用し、冷凍機によって生成された冷熱を効率的に貯蔵容器内の水素ガスに伝達します。これにより、BOGの発生を完全に抑制することが可能になりました。

さらに、この冷凍機によって回収された水素量は、冷凍機の稼働に必要な電気料金を十分にカバーできるため、経済的な負担も軽減されます。従来の方式では発生していた放散の必要がなくなるため、効率的なのです。

安全性への配慮



また、この新しい冷凍機は、可燃性ガスである水素の漏出の危険を十分に考慮し、防爆構造が設計されています。このため、法令を遵守しながら、安全に運用できる仕様となっています。

将来的な展望



住友重機械工業は、今後さらにこの冷凍機の効率性を向上させる新たな技術の開発を計画しています。また、国際的な防爆基準であるIEC-Ex規格の取得を目指すことで、より広い市場での展開も視野に入れています。これにより、同社は水素エネルギーのビジネスにおいて世界のリーダーとしての地位を確立し、カーボンニュートラル社会の実現に向けて貢献することを目指しています。

住友重機械工業の取り組みは、環境に優しいエネルギーの未来を築く一助となることでしょう。これからの水素エネルギーの上昇を、私たちも注目して見守る必要があります。


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会社情報

会社名
住友重機械工業株式会社
住所
東京都品川区大崎2丁目1番1号ThinkParkTower
電話番号

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