KIBOWの新たなパートナーシップ
最近、一般財団法人KIBOW(東京都千代田区)が運営する「KIBOW社会投資ファンド3号」が、食物アレルギーに配慮したサービスを提供する株式会社CAN EAT(東京都新宿区)に約5,000万円を出資したとの発表がありました。これはKIBOWにとって27件目の出資であり、食のバリアフリーの実現に向けた重要な一歩と言えるでしょう。
CAN EATのミッション
CAN EATは「すべての人の食をおいしく・楽しく・健康的にする」ことをミッションに掲げ、外食業界における食物アレルギーへの対応を支援するITサービスを提供しています。飲食提供事業者が抱える食物アレルギーに関する課題を解決するため、同社はアレルギー管理サービスやアレルギーヒアリングシステムを開発し、個別のニーズに対応しています。
食物アレルギーは、多くの人々が日常的に課題として抱える問題です。外食の場において、アレルギー情報を把握することが難しいため、アレルギーを持つ人が外食を楽しむことができない状況が続いています。
QOLの向上を目指す
このような現状を改善するために、CAN EATは飲食事業者のアレルギー対応をサポートし、アレルギーを持つ人々のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を向上させることを目指しています。具体的には、アレルゲンの管理を行うための専門的なサポートや情報提供の仕組みを通じて、飲食提供事業者が安心して食事を提供できる環境を整えることを目指しています。
アレルギーに優しい未来を形成
KIBOWの支援を受けることにより、CAN EATは今後、新機能の追加やサービスの拡充を図ります。これにより、より多くの飲食事業者がアレルギーへの対応を行いやすくなり、結果としてアレルギーを持つ人が自由に外食を楽しめる社会が形成されることを期待しています。
高度な専門性とAI活用
CAN EATのプロフェッショナルチームは、アレルギー関連の当事者団体のメンバーや食品表示の専門家など、多彩なバックグラウンドを持っています。これにより、実務に即した高い専門性が具現化され、サービスの信頼性と有用性が増しています。また、AIを活用することで、食品表示データの精度を向上させ、より正確なアレルゲン判定が可能に。
KIBOWの投資意図
KIBOWは、食物アレルギーに対する対応を進めたいという社会的ニーズを見据え、CAN EATの事業に注目しました。外食時の不安や孤立感を解消し、アレルギー患者やその家族が安心して外食を楽しむことができる未来の実現に向け、力を合わせていくことで社会全体の改善を目指しています。
今後の展望
CAN EATは、今回の資金調達を基に新たな機能の開発やサービスの提供を進め、より多くの飲食事業者と連携を図ることを目指しています。また、社外取締役に中村剛氏を迎え、経営のさらなる強化と企業の成長を図るための基盤を整えています。これにより、食物アレルギーへの理解が社会全体で深まり、それぞれの食に関する選択肢が広がっていくことでしょう。