脂肪由来幹細胞の新治療
2025-12-17 14:22:56

神経障害性疼痛治療へ!脂肪由来幹細胞の新たな可能性

神経障害性疼痛治療へ!脂肪由来幹細胞の新たな可能性



福岡県福岡市にある医療法人香華会リボーンクリニック本院では、医療の新たな展開として、神経障害性疼痛の治療に向けた臨床研究が始まりました。この研究では、患者自身の脂肪組織から採取した「神経前駆幹細胞」を静脈投与することにより、安全性を検証しています。

背景



日本国内では、約600万人が神経障害性疼痛に悩まされているとされ、その原因は神経損傷や脊髄、脳の機能障害に起因しています。現在の治療法は、鎮痛薬や抗うつ薬、抗てんかん薬などによる対症療法が中心ですが、効果が十分でない場合が多く、長期にわたり痛みを抱えることがしばしば見受けられます。その結果、患者の生活の質(QOL)にも深刻な影響を及ぼしています。

このような現状を踏まえ、今回の臨床研究は新たな治療法の開発を目指しています。

研究の特長



1. 自己脂肪由来の神経前駆幹細胞



本研究では、患者自身から採取した脂肪組織を用いて神経前駆幹細胞を培養します。これにより、以下の効果が期待されます。
  • - 炎症部位への集積(ホーミング)
  • - 抗炎症作用
  • - 神経の修復・再生の促進

2. 低侵襲な静脈投与


データや医療技術の進歩により、通常の点滴と同様に静脈内に投与する方法が選択されました。この方法は、外科的手技や局所注射を必要としないため、患者にとって負担が少ないのが特徴です。

3. 自己細胞の使用



遺伝子改変を行わない自己細胞を使用するため、拒絶反応のリスクを最小限に抑えることができます。

臨床研究概要



  • - 研究名称: 自己脂肪組織由来神経前駆幹細胞を用いた神経障害性疼痛に対する静脈投与による安全性の検証
  • - 対象疾患: 神経障害性疼痛(既存治療で改善が認められない症例)
  • - 目的: 安全性の確認と疼痛軽減効果の探索的評価
  • - 実施機関: 医療法人香華会リボーンクリニック本院
  • - jRCT登録番号: jRCTb070250113

今後の展望



今後の研究で安全性が確認されると、新しい再生医療アプローチが現実のものとなる可能性が高まります。さらに、疼痛指標の変化や生活への影響についても評価を行い、臨床現場での意思決定に貢献できるようなデータを収集・整理する予定です。

この研究の結果を基に、自己脂肪由来神経前駆幹細胞の治療が実施可能となるよう、厚生局への治療計画書の提出を行う予定です。

実施医療機関の詳細



  • - 医療機関名: 医療法人香華会リボーンクリニック本院
  • - 所在地: 福岡県福岡市東区香椎照葉3-4-10
  • - 院長: 坂口 尚

詳細に関しては、リボーンクリニック本院の公式ウェブサイトをご覧ください。


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会社情報

会社名
医療法人香華会
住所
福岡県福岡市東区香椎照葉3-4-10九州再生医療センター内
電話番号
092-707-6310

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