健康志向でストロング系チューハイは窮地? ユーザーの購買行動は変化したのか!
近年、低価格で手軽に酔えることから人気を集めていたストロング系チューハイ。しかし、2024年2月に厚生労働省から発表された「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」を受け、アサヒビールやサッポロビールなど大手メーカーが販売縮小の方針を打ち出しています。
ストロング系チューハイのユーザーは、このガイドライン発表後、購買行動に変化があったのでしょうか?
株式会社リサーチ・アンド・イノベーション(以下、RnI)が運営する「レシートがお金にかわるアプリCODE」の購買データとアンケート結果から、ストロング系チューハイユーザーの現状について詳しく見ていきましょう。
ストロング系チューハイの購入回数減少
CODEの購買データによると、2024年度のストロング系チューハイの購入回数は、前年比で94%に減少していることが判明しました。
しかし、購入回数の減少を自覚しているユーザーは、わずか3割程度という結果も出ています。
ストロング系チューハイ購入減少の理由
購入回数が減少したユーザーにその理由を尋ねたところ、「健康を意識した」という回答が多数を占めました。特に、ガイドライン発表後、メディアで9%のアルコールの依存性について取り上げられたことが、ユーザーの健康意識を高めた要因と考えられます。
また、健康診断の結果が悪かったことから、ストロング系チューハイの飲用を控えるようになったという意見も聞かれました。
飲用シーンの変化
ストロング系チューハイの購入回数を減らしたユーザーに、ストロング系チューハイと最近飲んでいるお酒の飲用シーンを比較してもらったところ、ストロング系チューハイでは「ストレス発散したい時」「酔いたい時」に飲用されることが多い一方で、最近飲んでいるお酒は、より幅広いシーンで飲用されていることがわかりました。
特に、「スマートフォン・タブレットをいじりながら」「音楽を聴きながら/テレビやDVDなどを観ながら」といった、酔いすぎると楽しめない趣味を堪能するシーンでは、他の種類のお酒を選んでいるようです。
今後の缶チューハイに対する意向
ストロング系チューハイの購入を控えたユーザーに、今後の缶チューハイ全般に対する購入意向を尋ねたところ、6割のユーザーが今後も購入したいと回答しました。
健康への意識が高まっている一方で、缶チューハイ全般に対する需要は依然として高いことがわかります。
ストロング系チューハイの代替品
ストロング系チューハイの代わりに、どのような缶チューハイが飲まれているのでしょうか?
CODEユーザーの購買データによると、レモンサワーやハイボールが人気を集めています。また、アルコール度数も、ストロング系チューハイの8%よりも低い、7%~6%のものが好まれ、健康への配慮と同時に、お酒の楽しみを求めている傾向が見られます。
さらに、アンケート結果では、「ハイボール」「無糖のチューハイ」といった意見も多く見られ、ストロング系チューハイよりも、スッキリとした味わいのものが選ばれているようです。
まとめ
健康への意識が高まり、ストロング系チューハイの販売が縮小傾向にある一方で、缶チューハイ全般に対する需要は依然として高いことがわかりました。ユーザーは、健康に配慮しながらも、お酒の楽しみを求めて、より低アルコールでスッキリとした味わいの缶チューハイを選んでいるようです。
お酒は気分転換やご褒美にもなりますが、飲みすぎると健康に悪影響を及ぼす可能性もあります。今回の調査結果を参考に、自身の健康状態や飲酒シーンに合わせて、お酒の選び方を見直してみてはいかがでしょうか。
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