生分解性プラスチックを加速する新たな微生物への期待
近年、環境問題が深刻化する中で生分解性プラスチックへの注目が集まっています。これまでの生分解性プラスチックは、実際には自然環境中での分解が難しいという課題がありました。そんな中、株式会社komhamは新たに特許を取得し、短期間で生分解性プラスチックを分解できる微生物を発見しました。
株式会社komhamの新たな発見
この度特許を取得した微生物は、北海道札幌市に本社を構える株式会社komhamが生み出したものです。同社は生ごみを分解する微生物の研究を進める中で、特に有機性廃棄物である生分解性プラスチックを効率的に分解できる微生物を特定しました。この微生物の発見は、持続可能な社会に向けた大きな前進となるでしょう。
特許の詳細
特許番号は特許第7539103号で、発明名称は「微生物、生分解性プラスチックの分解に用いるための組成物、および生分解性プラスチックの処理方法」です。出願日は令和6年4月26日、登録日は令和6年8月15日で、発明者には森本一氏と西山すの氏が名を連ねています。
分解のメカニズム
ディスカバリーに至ったのは、堆肥化施設のコンポストから得られた好アルカリ性細菌「komham264」です。この細菌は、バチルス科の菌であり、ポリ乳酸やポリブチレンアジペートテレフタレートを含む試料を添加すると、4日目から分解が確認されました。これは、微生物の力を利用した新しいプラスチック処理方法として大きな可能性を秘めています。
今後の展望
komhamは、今後生分解性プラスチックを分解する微生物と同社の提案するスマートコンポスト®(2024年7月から全国へ配送開始予定)を併用することで、実質的な二酸化炭素排出量ゼロと消費電力ゼロを実現できる方向で進む予定です。これにより、持続可能な資源循環システムの構築が期待されます。
会社と研究について
株式会社komhamは、「微生物で生活環境を整備する」というミッションを掲げ、日々研究・開発を行っています。生ごみの迅速な分解が可能な微生物を活用したバイオマスリサイクルシステムの構築に力を入れ、新たなサービスや商品の開発にも積極的です。
会社概要
- - 会社名: 株式会社komham
- - 本店: 札幌市厚別区下野幌テクノパーク1丁目1-10-211号
- - 支店:東京都渋谷区猿楽町17-10、代官山アートビレッジ3階B代官山TOKO
- - 代表者: 西山すの
- - 設立: 2020年1月29日
- - 公式サイト: https://komham.jp
この新たな微生物が登場することで、環境保護の観点からも期待が高まります。生分解性プラスチックの問題は、依然として解決すべき課題が多いですが、komhamの取り組みはその解決の糸口となり得るのです。