ロイヤル・ゴールデン・イーグルが新たな金融商品で持続可能性へ挑戦

世界的な資源系製造企業であるロイヤル・ゴールデン・イーグル（RGE）は、三菱UFJフィナンシャル・グループと初めてとなるサステナビリティ・リンク・デリバティブ（SLD）を締結しました。この取り決めは、期間2年で総額5億5千万米ドルにのぼります。これにより、アピカル・グループというRGEの関連企業は金利リスクをヘッジしつつ、持続可能性の向上を目指すことになります。

SLDがもたらす影響

アピカルは、2022年に三菱UFJ銀行やその他の銀行と共にサステナビリティ連動型融資（SLL）を通じて7億8,700万米ドルを調達した実績があります。今回のSLD契約は、そのうち5億5千万米ドルを使用して金利を固定することを目的としています。サステナビリティの取り組みが成果を挙げない場合は、追加のペナルティが課せられるため、企業側はより一層の努力が求められます。

このSLDは、プランテーションにおけるトレーサビリティの向上や、持続可能な農法を促進するためのサプライヤーとの関与を強化することなど、具体的な業績評価基準（KPI）に基づいています。例えば、小規模農家のRSPO認証を増やし、メタン回収設備の導入による温室効果ガス排出量の削減を進めることがその一環になります。

RGE社長のコメント

RGEの社長、テイ・ウェイ・リン氏は、「サステナビリティは当社のビジネスモデルの中心であり、持続可能な金融は我々の未来に向けた道筋を示しています」と強調しました。さらに、彼は「SLLを通じて16億米ドルの資金調達を成功させた後、SLDを積極的に導入することで、当社の取り組みを一層進展させたい」と述べています。

RGEは、持続可能な天然繊維や食用油、クリーンなエネルギーを提供する企業として知られており、3億米ドル以上の資産と6万人のスタッフを抱えています。持続可能な製品を提供し、人々の生活をより良くすることを使命としています。

三菱UFJ銀行のパートナーシップ

三菱UFJ銀行のマネージング・ディレクター、ニック・イー氏は、RGEとのパートナーシップを光栄に思っており、遂行されるSLDがESGファイナンスの専門性をも活かしていることを強調しています。「このプロジェクトは、持続可能な目標を実現しながら金利リスクを管理するための素晴らしい試みです」とコメントしました。