久喜の半導体基板ライン
2025-12-16 10:35:04

埼玉県久喜市に新設された次世代半導体基板生产ラインについて

新たな半導体基板の未来を拓く



埼玉県久喜市にある大日本印刷株式会社(DNP)は、次世代半導体パッケージ向けの「TGV(Through Glass Via:ガラス貫通電極)ガラスコア基板」のパイロットラインを新設しました。この新しい生産ラインは、2025年12月に稼働を予定し、2026年初頭には高品質なサンプルの提供が開始される見込みです。

TGVガラスコア基板の特長


TGVガラスコア基板は、マザーボードと半導体チップの間に位置する重要なコア材料です。この基板は微細な貫通電極を形成することで、両者の電気接続を実現します。従来の有機樹脂材料からガラスに置き換えることにより、より高密度な貫通電極の配置が可能となり、半導体パッケージのパフォーマンス向上が期待されています。

具体的には、基板のパネルサイズは510×515mmという大型ながら、平坦性や剛性を兼ね備えています。これによって、次世代半導体に求められる性能を実現するのです。さらに、製品には「充填タイプ」と「コンフォーマルタイプ」の2種類が用意されており、顧客のニーズに応じたバリエーションを提供します。

パイロットライン設置の背景


最近では、生成AIの進展に伴い、異なる機能を持つ複数の半導体チップを1つの基板上に高密度で実装する「チップレット」が普及しつつあります。しかし、従来の有機樹脂ベースの基板では平坦性が不十分で微細配線の形成が難しかったため、DNPはこの課題をバネにして、ガラスコア基板の開発に取り組みました。

DNPは久喜工場のリソースを最適化し、この新たなパイロットラインを設立することで、事業ポートフォリオの改革も進めています。

量産化へ向けたロードマップ


新設されるパイロットラインでは、2026年にサンプルの提供を開始し、同年の動向を見ながら2028年度の量産開始に向けた体制を整備します。将来的には、DNPブースでの展示も計画しており、2025年12月17日から19日まで東京ビッグサイトで行われる「SEMICON Japan 2025」では、実際に新製品を披露する予定です。

まとめ


埼玉県久喜市でのTGVガラスコア基板の新パイロットラインの設置は、半導体業界における新しい技術革新の一端を示しています。DNPは、常に先進技術を追求し続ける企業であり、今回の取り組みもその一環です。今後の展開に注目が集まります。


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会社情報

会社名
大日本印刷株式会社
住所
東京都新宿区市谷加賀町1‐1‐1
電話番号

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